190417
まだ始まってもいない「クリムト展」へ意気揚々と出かけてみれば・・・
まだ一週間先だった!こういうそそっかしいことが起きるようになって、困ったものだ。
まだ夜の会合までたっぷり時間があるので、二科展へ回ることに。と言っても、⬇︎春季のは本格的な二科展ではないのだ。
1896年(明治29年)に東京美術学校に洋画科が設置されたのが、わが国洋画壇の黎明期であり、この頃フランスに留学していた新進の芸術家が帰朝するに従って、文部省展覧会の審査に新・旧の価値観の違いが目立ってきた。そこで、新・旧を一科と二科に分離するように政府に要求したが、時期尚早と却下された。
そのため1914年(大正3年)文展(文部省美術展)の洋画部に対し、新進作家たちが新しい美術の確立を標榜して、美術団体「二科会」を結成し「流派の如何にかかわらず、新しい価値を尊重し、創造者の制作上の自由を擁護し、抜擢する」という趣旨のもとに1世紀におよぶ歩みを踏み出した。
現在、絵画・彫刻・デザイン・写真の4部で二科美術展覧会を開催しており、絵画部、彫刻部は、1979年(昭和54年)に法人化し、社団法人二科会として発足。2007年(平成19年)からは会場を上野の東京都美術館から六本木の国立新美術館に移し歩み続けてきた。
春は、東京都美術館において、会員の実験的作品の発表と新進作家の育成を目指した春季展を開催し、秋の二科美術展覧会は全国から広く作品を公募するとともに、会員も研鑽を重ねた熟成度の高い作品を発表する場としている。
というわけだが、そんな中でも目を引いた作品がいくつか。
このコミカルな作品、作者がそばにいたが、かなり斬新な装いで手にはまさに赤いかばんを下げていて、それをモデルにこれを制作したのは明白。
若い頃に何度か足を運んだことのあるロンドンのコートールド美術館から傑作がこの秋やってくるらしい。楽しみなことだ。
上野から高田馬場へ移動、昔仲間と夕食。小豆島料理とは珍しい。ひさしぶりに冷酒などをいただいた。これは最後に出た名物のそーめん。
さっぱりしたお味は、飲んだ後にはぴったり。