190816 我が合唱指導の猪村浩之がジャズフェスティヴァルに出るというので、さっそく錦糸町へ。
この企画、まったく知らなかったんだが、やるねぇー、墨田区も。例の国技館での5000人第九はもうすっかり知られているが、ジャズフェスの方はそれほど知名度高くないかも。3日間に渡って、室内、野外を問わず一斉にあちこちでジャズっぽい音色が響くらしい。日中の暑さの中、野外だったら行く気が起きなかったが、トリフォニーホール(大)というので、行く気になった。館内に入ると、6割ぐらいの入り。前の方に陣取る。
このホール、昨年「復活」で舞台に乗ったことがあるが、実に立派なホール。我がアプリコにも勝るとも劣らない堂々たる内容。客席の椅子も一見立派に見えるし、座り心地も悪くないのだが、なんだか同じ列で誰かが拍子を取ったりすると、振動が伝わってくるのは、困ったものだ。(我がアプリコではそういう症状はない!)
んで、⬆︎のプログラムにゲスト出演したのが、わがヴォイストレーナーである猪村浩之。まさに手作り感満載のサウンド・オブ・ミュージック。小学生ぐらいから、高校生、社会人、プロがまぜこぜで登場。
まずは舞台上部に設置された巨大スクリーンいっぱいにアルプスと思しき山岳風景が映し出されている。これが実に鮮明で、すごい効果を出している。こんな優れた仕掛けは余り他のホールで見かけたことはない。
上手から高校生、それも男子ばかり(この立志舎という高校は錦糸町駅、つまりこの会場至近の私立高校、男女共学)がサウンド・オブ・ミュージックのストーリーを解説していくのだが、なんで男子がマリアの声までやるのか意味不明。ここは女子生徒を入れないと、まるで雰囲気が出ない。
伴奏はピアノ2台、下手側に並べて配置。それに合わせてまずはソプラノの峰 りえがThe hills are alive with the sound of musicを歌い始める。マイクを使っているのだが、音が飛ばない。スピーカーの音量の問題か知らないが、これならオペラ歌手なんだし、マイク不使用の方がいいように思えた。これは後で歌う猪村の場合も同じ。
途中、ダンスがいろいろ入る。小学生らしいグループのドレミの歌は可愛らしくて会場から手拍子が起こる。ただ、歌っている子もそうでない子もいて、なんで統一しないのか、これは歌が入らないとピアノだけでは物足らない。後で、企画・構成担当者に聞いたら、初めは歌っていたらしいが、踊りに夢中になると歌わせるのが難しかったと、あっけらかんとした返事。うーむ???
猪村が歌ったのは、エーデルワイスと、最後のソプラノとの二重唱、クライム・エヴェリーマウンテン。ちょっともったいないかな。せっかくの美声をもっともっと聴衆に聞いて欲しかった。
会場から贈り物が。
その後の演目がこれ。
途中から尺八や和太鼓、三味線も加わり、異色のコラボ、なかなか楽しめた。
ついで、これ。
確かに上に書かれたようにファッションも異色。黒の超ミニスカに、12cmほどもあるハイヒールで登場、まずはピアノを弾きまくる。大型スクリーンには、大村祐里子が撮影したクールな動画が流し続けられ、それに合わせて即興で高木里代子が弾くという寸法だが、これが実にピタッとはまっている感じで、かなり魅入られる。後半、一転シックな白いドレスで登場、シンセサイザーや、同じRoland社製のキーボードとギターが合体したような楽器を奏で、時折それを抱えたまま、シンセサイザーも弾くというアクロバティックな奏法を見せる。こんな世界もあるんだ。5時前に切り上げ、東京ステーション・ギャラリーに向かう。
#51 文中敬称略