ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

東京大聖堂関口教会でモーツァルトをたっぷり

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演奏時間は47分。あまり馴染みのないものだが、どれもいかにもモーツァルトらしい、素晴らしい小品集。

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オケ、合唱とソリストたちの織りなす見事なハーモニーが、世界的に知られる大聖堂の巨大空間を満たし、感動の2時間だった。

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ソリスト陣、偶然かどうか全員芸大出。合唱指導の岩村輝志子はマエストロのご母堂。

去年の3月にここでマーラーの「復活」を合唱で歌う機会があり、得難い体験をしたが、聴くのは今回が初めて。1曲目の弦の音で、響の素晴らしさがたちまち実感できた。

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今日は左側の前から4列目。椅子は聖堂内だから、とうぜん木製の固い長椅子。長時間耐えないと。

このアマデウス合唱団はプログラムによれば、54年もの長きにわたって活動しているらしいから、アマチュアとは言え、かなり高いレベルを維持できいているのはむべなるかな。

おそらくアンサンブル・カリタスにも同様なことが言えるようだ。ほとんどの団員がかなり若手なので、団員数も多くなり新陳代謝も進んでいることだろう。ちょうど目の前にはティンパニーが見え、このパーカッショニストもかなりお若いお嬢さん。

ソリストでは歌い出しを担った富平安希子が抜群の力量を発揮、またこのところこうした宗教曲の出番が多いヴェテランの長谷川 忍も安定した歌唱力を誇るが、いかんせん低音部が多く、響きがいかによくても、後部座席の聴衆にまできちんと届いていたかどうか。

ベースの酒井 崇は初めて聴いたが、すばらしい声質とヴォリュームで、ここのスペースには一番合っているように思えた。逆にテノール岡田尚之は指折りの巧者であるのは間違いないが、この場所では、わずかながら声の硬さのようなものが感じられたのは愚亭だけだろうか。

モツレクは2年前、日声協が募集した祝祭合唱団の一員として「海の日」チャリティーコンサートで歌っているが、抜粋でもあり、次のチャンスでは全曲を歌いたいと切に思った次第。

Tuba mirumでのトロンボーンが聞かせてくれましたねぇ〜、歌手たちには申し訳ないけど、ここは金管の音にしびれていた。

アンコールは、定番のアヴェヴェルム・コルプスで終演。ちょうど2時間15分(うち、休憩が20分)

帰りも有楽町線護国寺駅を利用。急いでも徒歩10分だから、アクセスは必ずしもよくはない。今後、あまり来ることもないだろうけど、大田区の我が家から1時間以上かかるところはそろそろ敬遠したい。特に真夏の昼と真冬の夜は。

#68(文中敬称略)