地元合唱団で指導いただいているピアニストが出演する音楽会へ。
ロッシーニの小荘厳ミサは、3年前に日声協主催「海の日のチャリティーコンサート」で歌ったことがあるが、それがほんの抜粋に過ぎないことを今日は思い知らされた。実に軽快かつ壮大な曲で、85分と長い。
それにしても、ロッシーニは美食家であることはよく知られているが、作曲をやめて料理人になってしまったものの、後年、ふたたび作曲を再開し、この曲はそうした時期に作られたと言われているが、それでこれほどの名曲が書けてしまうのだから、やはりただものではない。
出だしから、一言で言うとあまりにもかっこいい!ぞくぞくするような快感を味わい続けた。合唱、合唱+独唱、独唱とそれぞれの持ち味を存分、かつ均等に味わえるように作られていて、心憎いばかりである。
機会があれば、今度は全曲歌いたいと思った。このフレスカリアという合唱団は女性8人、男性6人と、かなりこぶりにも関わらず、一人づつが相当な力量の持ち主ばかりと拝見した。そうでなくては、この人数で歌うのはかなりきつい筈。Frescariaは英語にすればFresh Airのイタリア語だが、Ariaは当然、オペラアリアも指しているだろうし、目指す方向を示している素晴らしい団名!
ピアニストは二人、ピアノは1台だから、やや弾きにくそうではあったが、お二人とも見事な腕前をいかんなく発揮されていた。
それとアコーディオンが伴奏に加わっていたのはかなり珍しいのではないだろうか。ロッシーニの時代にアコーディオンはなかったと思われるが、なにかこれに似た楽器が伴奏したと想像される。
文京シビックの小ホールは舞台が下で、客席が上という、比較的珍しい構造で、見やすいし聴きやすいから、好きなホール。
#78