200125
鈴木江美を初めて聞いたのは・・・思い出せない。しかし、十数年前から、あちこちで。そう、彼女はオペラ本公演よりソロコンサート、ドゥオコンサートで聞く機会が圧倒的に多い。つまり小規模の演奏会ゆえ、座席が50~60程度のミニホールが舞台となるから、今思えば、随分あちこちのホールに行った。
ハリのある輝かしい高音を持つソプラノで、チャーミングな容姿と明るく飾らない人柄で、老若男女を問わずファンは少なくない。
何年か前に結婚、出産、香港移住など大きな生活環境の変化を経験している。今回は久々の演奏会。愚亭も何年かぶりに聞いた。それだけの変化があれば、当然声にも微妙に反映される。一言で言えば、以前より重みのある声、まるみのある声か。
今日は、お友達のソプラノ歌手、高山美帆(武蔵野音大出身)に「リゴレット」からの「慕わしい御名」を歌わせたり、はとこに当たる芸大1年生、小笠原義為勇(これで”よしちさ”と読む)に軽めの歌曲を歌わせるなど、これまでとは少し異なるスタイル。自身はアンコール、「ルサルカ」から「月に寄せる歌」と、「ラ・ボエーム」からO, MIO BABBINO CAROで締めくくった。
ファンが列をなしていたため、残念ながら、話をするチャンスを逸したのが悔やまれる。
#5 文中敬称略