200207
フレッシュ感漂う4人の女性歌手によるコンサート。Vol.7というから、これまで何度かやっているシリーズで、他の回では男性陣も加わり、ほぼ固定メンバーで構成されているようだ。今回は女声のみだが、次回(5/15)は、逆に男性メンバーがメインで女性は一人という構成。
愚亭には初めてだったメゾの石田 滉(これでキララと読ませるから驚きである。ご本人はKilaraと、敢えてエルとアールを充てている。クララ・シューマンを意識したとご本人)が驚きの演唱だった。細身でまだどことなく少女っぽいのだが、そこから出て来る声は太くふくよかなのだ。また楽しみな逸材が一人。
ピアノ・進行役は名手、山田武彦!自在な編曲ときらびやかなサウンドで、毎回魅了されるが、歌手たちも彼の伴奏だとマジックにかかったように歌いやすいらしい。
冒頭、ブラジルタンバリンを片手で鳴らしながら、山田が軽快に弾き始めたのが「トロイカ」、石田のソロパートの低音部の迫力にはのっけから驚かされる。
イタリア映画「イル・ポスティーノ」主題歌、MI MANCHERAIを宮地江奈が巧みに歌い上げ、ブラーヴァの嵐!
今日唯一の本格オペラ・セーリア「椿姫」から”ああ、そはかの人か”〜”花から花へ”を中村良枝が最後の音、お約束通り(?)Esをしっかり出して、派手な喝采を浴びた。
「ルサルカ」からの”月に寄せる歌”は大音絵莉がチェコ語でしっとり、じっくりと聴かせてくれ、大満足!
最後は、皆で山田武彦作曲の「チョコレートをたべたさかな」をいかにも楽しげにユーモラスに歌ってくれて幕。
終演後は、出演者たちがその場に残って、客の相手をしてくれたのはありがたい主催者側の配慮。
#7 文中敬称略