211222 アイスランド語表記は無理なので、原題は諦め、英語タイトルだけ。WOMAN AT WAR。まあ人口30万ちょっとの国ですから、製作される映画も多くはありません。とても貴重です。一応、アイスランド、フランス、ウクライナ合作となっていますが、撮影はすべてアイスランドです。
このベネディクト・エルリングソンという監督作品で「馬々と人間たち」という映画を何年か前に見たことがありますが、秀逸でした。本作も大変見応えがあります。101分 2018年作品。日本でも2019年春に公開されたようですが、気がつきませんでした。
設定年齢50歳という社会活動家の未婚女性の話です。山女と自称するこのハットラ、アマチュア合唱団の指導をしながら、実はかなり固い信念で、国内の環境保護のため激しい活動を密かに一人で実行しています。
冒頭、いきなり広い大地を駆け巡りながら、特殊なゴッツイ弓で鋼鉄のワイヤを空中高く飛ばし、高圧線に接触させて、停電させます。狙いは、最近できたアルミニウム工場の操業を邪魔すること。
前半部分がないので、「えっ、いきなり?」って感じですが、よほど体幹を鍛えておかないと、並の女性ではとうてい無理な大胆な行動を取ります。ところで、別の面では、未婚のまますでに老齢期に入ろうとしていることもあり、養女を迎えようと、これまで海外も含め、あちこちに申請を出しています。
養女を迎えることには双子でヨガの指導をしているアウサも大賛成です。このアウサはインドに行ってヨガをきわめたい夢があります。姉妹そろってなかなかの活動家なのです。
その後、ハットラの行動はさらに大胆になり、さすがに警察が本格捜査に乗り出し、次第に彼女にとって形勢が悪くなります。そんな中、念願の養女候補者がウクライナで見つかり、空路、面会に向かうことに。ところが、空港ではDNA検査がはじまり、飛ぶのを断念します。彼女がうっかり行動中に出血した時の血液を調べられていたのでした。
結局、警察に身柄を確保され、一旦、投獄されるものの、瓜二つのアウサと入れ替わることで、まんまと養女候補のウクライナの女の子と面会を果たすことに。んで、環境保護活動の方は、どうなっていくんでしょうかねぇ。