ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「トリトン 晴れた海のオーケストラ」第11回演奏会@第一生命ホール

221001 昨年の第10回の衝撃(第九を指揮者なしで演奏)もあり、今年も早くからチケット購入していた。➡︎第10回の演奏会の模様

10月というのに、凄い暑さの中、会場を目指すのですが、途中、動く歩道が故障。ふと前を見ると豹柄の取手の白い楽器ケースを背負っている女性が。形状からしてヴァイオリンではないけど、ややそれに似た形で、いろいろ考えを巡らして、オーボエって結論。舞台で確認したら、ピンポーン。池田昭子さんでした。

席は前から6列目、やや左寄りでしたが、小林愛実さんの演奏ぶりはばっちりと拝見しました。

この楽団ですが、首席の矢部達哉さんの下に結集した粒ぞろいの楽団員、全部で28人です。矢部さん始め、皆さん、それぞれの楽団、N響、東響、都響などの首席奏者やそれに準ずる方々ばかりという華麗な楽団なんです。

だからこそ、指揮者なしの演奏なんかができちゃう訳でして、昨年、第九演奏が話題になったので、テレビでも特集が放映されました。それでどんな練習スタイルなのかが、多少垣間見えたのですが、もちろん矢部さんが主に指示を出すのは当然として、他の団員も気づいたことを遠慮なく矢部さんにぶつけ、それを受けて、仲間同士で侃侃諤諤とやりながら、音作りを進めていくようです。いや、今回も実に見事な演奏で唸りましたね。

イムリーにショパン国際コンクール4位入賞という快挙で一気に人気沸騰の小林愛実さんとの共演が実現、公演に見事な花を添えた形となりました。

今日の編成ですが、オーボエファゴット共2管なのに、常連のフルート、クラリネットがゼロというのは、かなり意外に感じました。たまたまそういう曲だったのかどうか。解説を読む限りでは、「リンツ」はそういう指定らしいけど、他の2曲はどうだったのか、気になります。

奏者たちの配置表です。珍しいので、貼り付けます。

終演後、聴衆に向かってのお辞儀は全員というのも、普段見られない光景で、この晴れオケでは全員が主役だという意味なのでしょうね。最後に、矢部さんが4人ほど個人を指差して喝采を浴びさせていたのは、今回初参加の奏者たちだったのでしょうか、よく分かりません。