ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

The 52nd Mozart Matinée @ ミューザ川崎

230304 このシリーズ、割安なんで、熱心なファンが土曜日の朝っぱらからぎっしりと。年寄りがほとんどですが、よくまあこんだけと思うほど、来ますね。コスパがいいですから、当然です。

販売したのは正面側の席だけですが、9割型埋まっていました。

クラ5は若い頃に見た仏映画「幸福」で使われていて、どうもその映像がちらつきます。ソロの近藤千花子さん、楽団首席ではないですが、お上手なこと。余裕綽々で、弦が奏で始めると、にっこり。

演奏中も笑顔が絶えませんでした。ただ、楽器になにか問題箇所があるのか、しきりに布で擦ったり、その部分を舐めるような仕草がなんどか。となりのヴィオリンの水谷さんが時折、それを茶化すような笑顔が見られ、また自分の楽器で同じような仕草をしてみせたりと、なかなか愉快な光景でした。

上にあるように皆さんの略歴見るとほとんど芸大、あるいは首席卒業というんですから、たいしたキャリアですよ。余裕の演奏で、聴く側も大いに楽しませてもりました。

モーツァルト・マチネなんですが、2曲目はチャイコフスキーでした。この弦楽セレナーデ、出だしが某派遣企業のCMで散々使われていましたから、「あー、あれだ!」って思った人、いたことでしょう。いやあ、素敵な曲です。2楽章がさらに素敵で、今更、弦楽の素晴らしさにほとんど感動しました。

これ、プーチンに聴かせてやりたいです、「お前んとこの作曲家がこんな素晴らしい曲を作って国籍に関係なく人類に感動を与えてんだぞ!」こんな名曲を聴いて戦争の馬鹿馬鹿しさに気づいてくれないでしょうかね。

ヴィオリン、ヴィオラは立ったままで演奏しました。第1、第2ヴァイオリンの掛け合いのようなところでは、身体全体で表現していて、ほとんどダンスを見ているような印象を受けました。

演奏者、みなさん、楽しくしようがないという風に笑顔の方々が目立ちました。また絶滅危惧者的な仏式運弓のコンバスが一人、アメリカ人のコーディ・ローズブームさん。指導を受けた人がたまたま仏式だったんでしょう。

演奏者も我ながらいい演奏ができたと思ったんでしょう、終演後、互いに讃えあって、コンマス小林壱成さんが主要メンバーとハグしていました。どうでもいいですが、マスク着用演奏者、さらに減っていましたが、ホールとしては引き続き厳戒体制でした。