ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

うーん、この演出は・・・

231014 東京文化会館でこれを見てきました。愚亭にはこれまで生で見る機会があまりなかった演目だけに、かなり楽しみにしていたのですが・・・こういう演出って、どうなんすかねぇ〜?正直、がっかりでした。ソリスト、合唱、オケ演奏、どれも素晴らしかっただけに、かなり落胆です。

城 宏憲さんは、ずいぶん聞かせてもらっているし、いつも納得の演唱。今回もすらばしいドン・カルロでした。ロドリーゴ清水優磨さん、これまであまり聞く機会のなかったバリトンですが、素晴らしい!柔らかな発声の方です。前半最大の聞きどころ、例の「友情の二重唱」、二人の声が見事に調和していて、大満足でした。

初めて聞くエボリ侯爵夫人の加藤のぞみさん、想像以上で、なんで今日まで名前しか知らなかったのか、不思議なほど。フィリッポ II役の妻屋秀和さんがまた凄かった。体格的にも声的、顔的(?)、どれもぴったり。もちろんエリザベッタの木下美穂子さんも言うことはありません。

合唱もよほど練習を重ねたんでしょう、文句なしのハーモニーを奏でていました。またイタリア人若手マエストロ、レオナルド・シーニさんの明快な指揮ぶりにも大いに好感しました。いいことづくめ、ただ演出と舞台デザインがねぇ〜。あんな馬鹿でかい黒い壁を右へ左へ動かして場面展開って、芸がなさ過ぎませんかねぇ。シンプル・イズ・ベストじゃないですから、ここでは。

ついでに衣装も、向こうから運んできたようですが、真っ白ずくめの上に鼠色の重そうなコート風なものを羽織るシーンばかりで、ただでさえ暗い舞台がゾンビのような群れが出てきて、気が滅入りました。

それと、ヴェールでやたら体を覆ったり、布切れを顔に被せたりって、なんなんでしょう。ちっとも感情移入できず、眠気をもたらしかねない演出ぶりで、これがウィーン・フォルク・オーパーの音楽監督の解釈ですかね。

解釈は自由ですが、こんな実験的なことをやられては、高いお金を払って見に行くイタオペファンはたまったもんじゃありません。

東京文化会館にしては珍しく、というか多分初めてかと思うのですが、開演前に場内アナウンスでカーテンコールでは撮影自由と!!!ほんまかいな、と耳を疑いました。