240624 UN BALLO IN MASCHERA 全3幕 イタリア語上演 解説あり、字幕なし。
残念ながら”看板”のセキテイこと関定子さん、体調不良で降板となり、急遽、ベテランの田島秀美さんが代役で出演されました。最近、本役で出番があったらしく、代役でも素晴らしい出来栄えで、舞台全体がビシッとしまった印象を受けました。
紀尾井ホールのような小ぶりな舞台で本格的なオペラの上演を見たのは初めてです。素晴らしい出来でした。それもその筈で、以下の企画・制作 代表のあいさつに書かれている通りなのです。
シンプル形式というのは、初めて知りましたが。演奏会形式というのが一般的ですが、本格上演との中間的な方式と理解すればよいのかと判断されます。確かに舞台デザインがごくシンプルであったこと、そして、フルオケではないものの、弦、ピアノ、木管、パーカッションまで揃えて、ほぼ違和感がなかったのがその特徴でしょうか。
予算の関係で字幕が出なかったのは残念でしたが、その分、演出の大島尚志さんが各幕の前に丁寧な解説をされていましたのと、プログラムにも以下のような細かい場面ごとの歌唱の説明がありました。
休憩時間25分を含めてちょうど3時間でした。さて、出演陣は、
小野弘晴さん、私の勝手な勘違いだったのかも知れませんが、こんなにお上手だったとつくづく思い知らされました。なんだか風貌も体つきもスケールアップされた印象がつよかったです。
清水良一さんも、前回、かつしかシンフォニーで聞いたヴェルディでかなり不調だったのが嘘のように、今日は絶好調、いやぁ〜見直しましたよ。1番の聞かせどころ、ERI TUでは、ぞくっと来ましたし、ブラーヴォも今回一番すごかったのではないでしょうか。
田島秀美さんは以前から何度もお聞きしているので、もう安心しきって聴いていました。期待以上の出来栄え、演技もコスチュームも素晴らしく、完全に魅入られました。
ウルリカの城守 香さん、一度だけコンサートで聴いて、その上手さにびっくりした記憶がまだ鮮明でしたが、いやまあ、とんでもないメゾであること、改めてまざまざと示してくれました。不気味な低音から輝かしい高音まで超滑らかな発声でBravaが飛び交いました。
さて、オスカル、軽い役回りながら重要なキーになる役どころですから、それなりに難易度が高いのです。解説にもありますが、暗さがまさるこのオペラで明るく軽快に、ということを主眼にしたキャスティングのようです。大津佐知子さんは、それを立派に果たしたと思います。
それと合唱団、みなさん実力あるプロ揃いですから、存在感、ばっちりでしたね。動きもよく計算されていて、舞台狭しと躍動されていました。Bravi!!! 合唱をひっぱった団長のゆみゆみこと坂野由美子さん、おつかれさまでした!
ここまで撮影したところで、会場スタッフが来て、止められてしまいました。それで、肝心のメインキャストは撮影できませんでした。そこで、出演者からお借りしたのが以下の2枚です。