240722 2022 1h47m 米 原題そのまま 製作(共)・脚本(共)・監督:スコット・マン
アマプラは1作終了間際に次作(その人がどんな作品を観たがっているかアルゴリズムで計算済み)を右下隅にアイコンで表示するのですが、愚亭の場合はほとんど無視しています。本作は偶然見事にひっかかりました。
一つには↑のポスターがうまいです。これはCGショットでしょう。まんまとひっかかりました。青空に太陽が光っていて、頂上から一人が下をハラハラして、もう一人が登ってくるのを待つ。登りに使ったハシゴはガラガラ音を立てて落下して、空にはハゲワシが舞っているという構図!実際にはありえないショットですから。
冒頭は1組の夫婦と女友達、計3人でロッククライミングのシーン。もうすでにこの時点でハラハラ・ドキドキの連続です。実はそこで一旦見るのを諦めました。しかし、どうにも気になって、結局見ることになりました。
このロッククライミングでベッキーの夫が落下、亡くなります。それから1年経過しても、ベッキーは立ち直れません。そんな時、事故の時に一緒だったクライマー仲間のハンターがベッキーをなぐさめるつもりで、荒野の真ん中に立っている600mの鉄塔に登ってみないかと誘います。
ここからが、さぁ、どうなるでしょう。最初は渋っていたベッキーも意を決します。登ってはみたものの、さて降りようとしたら、あちこち老朽化が激しい鉄塔、錆と劣化で、さっきまであったハシゴが・・・?
あとは知恵と体力と運で勝負が決まります。空にはいつのまにかハゲワシが。食べ物などとっくになくなり、頼みの水もペットボトルが1本、それもてっぺんから何メートルか下のアンテナのところにひっかかったバッグの中。スマホもこの高さだと電波が飛ばないのです。
ユーチューバーとして日々、動画投稿を続けるハンターがもちこんだ小型ドローンを飛ばして、なんとか下界の人間にSOSを届けようとするのですが、どれもこれもうまくいきません。万策尽きてしまうのでしょうか。
これだけの内容を飽きさせずに見せる脚本の出来は大したもんです。山の上に30mほどの鉄塔を作って撮影し、またグリーンの背景前でのセット撮影も組み込んだそうです。それにしても、この二人の体当たり演技は素晴らしかったです。よほど鍛え上げて撮影に臨んだことでしょう。