ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「グラディエーター II 英雄を呼ぶ声」@109シネマズ川崎

241119 GLADIATOR II 米 2h28m 2024 監督:リドリー・スコット

同じ監督が撮った「グラディエーター」(2000)の続編。時代設定はその時から約20年後。ラッセル・クロウが演じたマキシマスの子供、ルシアス(ポール・メスカル)が主役です。

カルタゴを含むヌミディアという北アフリカで平穏に暮らしていたのにローマ軍に攻められ、妻を殺され、自分もローマの奴隷とされます。妻を殺したにっくきローマの将軍アカシアス(ペドロ・パスカル)はなんと自分の母親、ルシッラ(コニー・ニールセン)の再婚相手でもあると言う関係ですが、もう1人、重要な役割を果たすのが奴隷商人マクリヌス(デンゼル・ワシントン)。これが後々、いろいろ仕掛けます。

前半の見せ場はローマ軍と防衛側、ヌミディア軍の戦闘シーン。すごいです。後半は一転、ローマを舞台に陰謀とコロシアムでの剣闘士vs.猛獣、そして剣闘士vs.剣闘士の壮絶な殺し合いで盛り上げます。

第1作も壮大なスケールでしたが、本作は格段にヴァージョンアップして楽しませてくれます。特に実際に行われたと言うコロシアムでの模擬海戦、これが凄まじかったです。この場面、CGではなく、実際に実物大の闘技場を作り、水を溜めて撮影したというから、リドリー・スコットの本気度が規格外であることが分かります。

ほぼ史実に則って作られていますが、一部はかなりの創作です。第1作から4半世紀経っていますが、コニー・ニールセンは同じ役を演じています。他に、グラックス役のイリギス人、シェイクスピア俳優のデレク・ジャコビもがんばって同じ役に挑みました。現在86歳!サー・デレク、終盤、惨殺されてしまいます。ちょっと哀れ!

それにしても、ワシントン以外、主役級にビッグ・ネームがなかったのはやや意外でした。そのせいではないと思いますが、第1作ほど興奮は覚えませんでした。

ちなみに撮影場所は主にモロッコ、ただ最初の激しい戦闘シーンはマルタで撮られたとエンドロールに出ます。

蛇足ですが、ほぼ全員がイギリス英語なのに、1人ワシントンだけが米語、それもニューヨーク・アクセントというのは、さすがに違和感ありますねぇ。多分、わがまま言って、監督も🆗せざるを得なかったんでしょうね。なんたって、大物ですから。