ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「アイーダ」@METライブビューイング

250228 公開日を待ちかねて,初日に観てきました。いや,ホントすごかった!期待を大きく上回りました。キャスティングもですが,装置と衣装,それとバレエシーンがまた豪華で,もちろんこんなアイーダは初めて!

愚亭にとっての初めてのアイーダ,それは中学2年の時に姉が連れて行ってくれた「これがシネラマだ!」に登場したミラノ・スカラ座での凱旋の場面。その時のアイーダトランペットによる演奏が強く印象に残りました。まだオペラのことなど何も知らない頃です。

そして生で見たのが留学先のペルージャからヒッチハイクで行った、ナポリサンカルロ劇場で観た公演でした。

前年、来日したイタリア歌劇団の裏方通訳をやってたおかげ知り合った、当時サイコーのメゾ、ジュリエッタ・シミオナートがアムネリスで出演してたのです。

終演後,厚かましくも楽屋に彼女を訪ねました。そしたら,一介の学生通訳のことを覚えていてくれて,これは感激でした。

どうでもいい話が長くなりました。

この豪華極まる舞台、メトでしか無理ですね!この巨大空間があって初めて可能だと思います。装置に加え、プロジェクションマッピングも活躍しました。

なんでも冒頭と、要所で登場する発掘目的の考古学者の一行の登場場面では、神秘的なブルーの照明を多用,そして古代エジプトの場面は現代に置き換え、温かみのある自然色の照明にしたとか。

背景や、大道具,小道具などには徹底的にこだわり、相当入念な調査を経ていたようです。

アイーダ,容姿も衣装もこうした背景によく映えます。

よく訓練され,見事な踊りを披露してくれた男性バレエ陣!これも大きな見せ場でした。

ルーマニア出身のアムネリス役のユーディット・クタージも余裕の演唱。この役は60回以上やってるとか!

左からアモナスロ、アイーダ、アムネリス,超豪華なスリーショット!みんなデカい!エンジェル・ブルーは180cmってことだし,堂々たる貫禄。何せラダメスのベチャワが小柄に見えたのですから!

4幕の地下牢の2人。やがて酸欠で死にゆく訳ですが、この画面では映っていませんが、この上では、アムネリスがラダメスへの変わらぬ愛とアイーダへの嫉妬に耐えきれず短刀を胸に突き立てます。暗転,終幕。

ここの舞台では常連のピヨートル・ベチャワも現在60手前、残念ながら往年の輝きは失われつつあります。

冒頭の名アリア「清きアイーダ」の最後の高音、ファルセット気味に、実に美しく歌え終えました。開幕直後にいきなりこれを歌う緊張感、いかばかりかと。「トスカ」の「妙なら調和」に匹敵する"いきなり度"かも。

今回のインタビュアーは,なんとオペラ歌手でないリアノン・ギデンスが務めました。珍しいことです。

上映期間は、東劇のみ3週間、それ以外はわずかに5日です。本作,オペラファンでなくても楽しめる要素ふんだん。お見逃しなく!

なお画像はMETライブビューイング 公式HPからお借りしました。