250701 韓国 2023 2h22m 脚本・監督:キム・ソンス

久しぶりに韓国作品を見ました。なかなかの力作ですが、後味はひどいものでした。作品に罪はなく、単に描かれている内容に苛立ちを覚えたに過ぎません。
1979年に朴 正煕大統領が暗殺され、国民はこれで民主化ができると喜んだのも束の間、同じく軍部のクーデターで再び暗黒の時代に突入という悲劇を描いた意欲作。
かなり事実に忠実に描いているようです。もちろん脚本でキム・ソンスの創造も加えてはいるでしょうが、迫力満点です。とりわけ主役の二人、チョン・ドゥ・グアンとイ・テシンを演じる俳優が素晴らしかった。
かたや権力に取り憑かれたキム、こなた自己の矜持にぶれない、真面目一徹の正義漢イ、この対象を軸に展開する手法は見事に当たっています。多少フィクションが入っているとは言え、軍部クーデターはかくのごとく遂行されていくお手本のようで、恐ろしかったです。
これも2時間を超える長尺ですが、見るものを飽きさせません。この後、実際の韓国は全斗煥、盧泰愚と暗黒の軍部政権が続くのです。国民はよく耐えて、今の繁栄を手中にできて幸いでした。
翻って、日本の現代史ではこうした荒々しい政権交代はなかったものの、果たして今の日本の体制、特に政治経済で他国に誇れるものがあるでしょうかねぇ。