ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」@AmazonPrime

251026  2021 米 007 NO TIME TO DIE  2h43m 監督:ケイリー・ジョージ・フクナガ

この話題作、当然、公開時に劇場で見ています。でも、改めて配信で視聴して、
このシリーズでもトップ5に入る作品かと思いました。とりわけ冒頭、30分はまことにスリリングな展開で、釘付けに。後半、というか、ラスト1/3あたりはちょっと惜しいほど、だれますね。それにしても、3時間近いのはやはりちょっと長すぎですねぇ。
 
映像が特に素晴らしく、会話、戦闘、風景など、すべてのショットが芸術作品のごとく
作り込まれてます。撮影は息を呑むほど美しく、音楽はそれぞれの瞬間に見事に溶け込んでいます。こうした要素がこの映画を非常に心地よく観られるものにしています。
 
途方もない長さと、それに多少の支離滅裂な場面にもかかわらず、プロットは分かりや
すく、すべてのシーンがうまく次のシーンへと繋がっています。
 
俳優陣は完璧ですが、これほどの傑作ですから、そこは当然でしょう。共演のマドレーヌ役、レア・セドゥーですが、まったく美人ではないのですが、魅力ありますねぇ。
 
総じて、この映画はダニエル・クレイグジェームズ・ボンドに持ち込んだもの、つまり、より肉体的で人間的なジェームズ・ボンドを、見事に演じていると言えます。

まさか死ぬことはないだろうとたかを括っていましたが・・・結末は確かに衝撃的で
した。
 
イタリア、ジャマイカノルウェーデンマーク、ロンドンなど、ロケ地も素晴らしかったです。ビリー・アイリッシュのオープニングソングも素晴らしく、気分上々の滑り出しでした。
 
ちなみに、冒頭のど迫力の場面はイタリア南部のマテーラで撮影されたらしいです。
 
ダニエル・クレイがは結局5本のボンド映画に出演しました。出来栄え順には、
 1. カジノ・ロワイヤル  2. スカイフォール  3. 007 ノー・タイム・トゥ・ダイ
 4. 慰めの報酬  5. スペクター 
というところですかね。
 
さて、クレイグが下りた後、ボンド映画は?もう決まっているようですよ。2028年公開    
を目指しているとか。監督はドゥニ・ヴィルヌーヴ、ただボンド役はただいま、物色中とか。