ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

ベルクの「ルル」、観ました。

260417

思っていた通り、難解でした。そもそも無調音楽って一体なんなの?ってな具合なんで、どうにも馴染めませんでした。本来、3幕ものなのに、ベルクが完成前に亡くなってしまい、3幕上演は本来、無理なようです。

でも、そこは、さすが二期会、2003年にこの3幕ものをやってるんですねぇ。日生劇場で、沼尻竜典指揮の東フィル、天羽昭恵、林美智子、大島幾雄、勝部太、成田博之、福井敬、峰茂樹(この方、なんと今回も!!)など、実に錚々たる顔ぶれではないですか!!!(敬称略で失礼します)

アルバン・ベルクの作品は、かなり高度な音楽的素養を見つけている方か、プロの音楽家向けでしょうかね。愚亭のごとき、単なるイタオペ・ファンにはついていけません。

それにしても、歌手もオケも相当ハイレベルな技を要求されるでしょうから、練習は半端なく積まれたことでしょう。上演回数が少ないのもうなづけます。事実上、本格的舞台は二期会でしか実現されていないということですから。

17日の舞台では、ルルの富平安希子さん始め、ほぼ全員が前回2021年夏公演経験者ということもすごいことです。2021年といえば、コロナ2年目、よくそんな時期にこのような難曲上演ができたものと、感嘆しきりです。当然、マスク着用だし、接近しての歌唱などとんでもないことですから、まさに今回は5年の歳月を経てのリベンジ、さぞ出演者同士、盛り上がったことでしょう。

ということは、別組は前回経験者が少ない分、かなり初々しい舞台になったことでしょう。厳しいオーディションを勝ち抜いてきた強者揃い、そちらも観たくなりました。特にルル役の宮地江奈さんが富平さんと違う、どんなルルを演じたか、興味しんしんです。

それと、歌わないけど重要な役どころを演じたダンサーの中村 蓉さん、さすがの存在感でした。本格的な動きがあったのは終幕部だけで、他の場面では舞台上にはいながら、ほぼ静止しての演技でした。ルルの魂役ですからね。

他にセット・デザインと演出がこの上なく斬新でした。紗幕に投影する映像がまた凝ったものでした。

聴衆の入りはぎりぎり7割程度の印象で、後部座席には空席が目立っていました。これだけ意欲的な公演でも、やはり敬遠される傾向は否定できませんね。そういう環境下、つまり興行的な犠牲を払ってまで(結果的に大きな黒字なら、言うことなしですが)、これを舞台にかけた二期会の心意気に乾杯です。

昔と違って最近は、カーテンコールの時はじゃんじゃん撮影してSNSに上げて宣伝してと観客に呼びかけています。

マエストロを舞台に招くルル。