ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「盗聴者」@AmazonPrime

260423  LA MECANIQUE DE L'OMBRE(影の機械装置)1h31m  仏・ベルギー 2016 脚本・監督:トマス・クライトフ(50歳)

あまり期待していなかったせいか、すこぶる面白く観ました。普通のおじさん(これを仏製ダスティン・ホフマン、フランソワ・クリュゼが好演)、保険会社の会計士をやっていた男が失業し、職を求めて、新たに就いた仕事とは、まさかの超危険なものでした。

指定されたマンションの一室、なにもない、ただがらんとした空間で9時から5時まで与えられたカセットテープを聞いて文字起こしをするという極めて単純な作業です。それでいて、月給120万円ですからねぇ〜。そりゃやりますよ。

ところがです、しばらくすると、様子がおかしい!なんかとんでもない闇の世界にひきずりこまれていきます。それも国家機密に関わる内容で、ついには命の危険にまでさらされていきます。

描き方がうまいです、この監督。きいたことのない名前ですし、まだ50歳で、手がけた作品もごく僅かなのに、見事な手腕です。徹底してモノクロームの世界です。また音楽がいいです。タイトルのようにメカニックな映像が効果的です。

きちょうめんで真面目一徹の、普通のおっさんが、最後はまさに変身します。失うものは何もないと悟ったとたんの肝の座り具合でしょうかね。ラストシーンは微妙です。彼女(イタリア女優、アルバ・ロルヴァケール)との関係修復は?できなさそうな雰囲気でしょうかね。