ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「わたしの聖なるインド」@ユーロスペース(渋谷)

260625 小雨の中、ひさしぶりに渋谷のユーロスペースへ。今回はマークシティーを突っ切って行ったら、これが最短コースでした。

マークシティーは昔の玉電の軌道に沿って作られていますから、出たところの先が「上通り」という停車場でした。

2023 インド LAND OF MY DREAMS 1h14m 山形国際映画祭ドキュメンタリー部門出品作品 音楽以外はナレーション、撮影、編集まで含めてすべてノウシーン・ハーン監督自身が担当しました。大した才能です。

⬆︎にあるように、コロナ禍が広がる直前の2019年末、突然モディ首相がヘンテコリンな市民権改正法制定に乗り出します。何がヘンかと言えば、ムスリム(回教徒)だけ除外というのだから、騒ぎにならない筈、絶対にあり得ませんよね。こんな簡単な理屈、小学生でも分かります。

国内のムスリムは約2億人、つまり全人口の15%弱を占めるのです。これを無視するって、初めから無理筋にきまっていますよね。

案の定、揉めに揉めて、死者も相当だして、とりあえずこの法律は成立、すでに施行されています。その結果、ヒンディー教徒らの優位性は確率され、モディ率いるインド人民党も一見安泰かのように見えます。

しかし、当然火種は抱えたままです。パキスタン、アフガニスタンら隣国から逃れてきた難民救済が表向きの法律で、もともとインドに居住していたムスリムたちは当面、なんの不都合も生じないのですが、将来的にはさまざま不利な立場に置かれることは間違いないでしょう。ひどい話です。

最初の抗議活動は大学で始まります。たまたまそこで映画制作を学んでいたシャヒーン・ハーン監督が、大学の外、首都デリー近郊でも、とりわけ女性たちによる非暴力抗議活動が始まり、これは看過できないと彼女がカメラを回し始めて、できたドキュメンタリーです。とうてい素人の作品とは思えません。

それにしても、インド人はよくしゃべります。女も男も老も若きも。日本人の10倍はしゃべりますね。よくぞああまでして、ながながと自説を開陳するか、そのエネルギーと意思の強さには感動すら覚えます。

よく言われますが、国際会議で議長の悩みどころは、どうやってインド人を黙らせるかと、同時にどうやって日本人をしゃべらせるかだそうですから。(笑)