ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「クラシック音楽館」でヨーロッパ2大野外ステージを楽しみました。

260820 先日、いつも見ている、NHKBSで放映されたこの番組で、待望の野外音楽会の模様が、抜粋ですが放映されました。見どころ聴きどころ満載でした。

最初の1時間はウィーン郊外、シェンブルン宮殿の広大な庭で催されたウィーンフィルのコンサート。特設ステージの華やかなセッティングはさすがの華麗さでした。

マエストロはスイスのロレンツォ・ヴィオッティ。この人、すでに来日もしていますが、まさにあげあげという印象の若手です。野外ステージで聴衆もさまざまですから、選曲は苦労したことでしょう。まずは手頃で無難な「軽騎兵序曲」から入りました。地元出身のフォン・ズッペの作品です。

その後、ウェールズ出身のブリン・ターフェルが登場、大柄で、言やぁ容貌魁偉ってとこですかね。こうした舞台にはぴったりのバス・バリトン歌手です。ヴェルディ最後のオペラとなった「ファルスタッフ」からの、彼にぴったしのアリアなど歌って、会場を沸かせました。

⬆︎次の1時間は、今度はベルリン郊外のヴァルトビューネ野外音楽会からです。ご覧のような大盛況。森に囲まれ、蚊なんか出ないんですかね、とつい余計な心配を。

ウィーンフィルとベルリンフィル、世界最高のオケを立て続けに聴けるなんて、なんと贅沢でしょうか。ウィーンの方は6/19、ベルリンは6/27開催だったらしいのですが、気温はどうも対照的!ウィーンはまあまあ普通の夏、ベルリンは酷暑らしく、会場ではみんな扇子でパタパタとあおぐ光景でした。

でも、どちらもくれなずむ空がじょじょに暗くなっていく様子が見事なカメラワークで捉えられていましたね。でも、やはりシェンブルンの方が、なんたって由緒ある宮殿のお庭ですし、一部バレエも演じられ、それをバックの宮殿の壁にシルエットにして大写ししていたのは、効果満点でした。ベルリンの方はそこまでの演出はなし。

さらに、ウィーンの中庭では、演奏されるワルツに合わせて、踊っているカップルも結構いて、それをまたカメラが丹念に拾っていました。

さて、ベルリンの舞台には首席指揮者、ロシア人のキリル・ペトレンコが登場!演目はViva, Italia!!というのですから、愉快ですよね。ドイツの楽団、ロシア人の指揮でイタリアの演目ですよ。いきなり登場したのは地元のヨーナス・カウフマン!!!黒ずくめの衣装でしたが、あきらかに増量していましたね。んで、冒頭、レオンカヴァッロの「道化師」からのプロローグ、「ごめんください、皆様方」!あれ、これってバリトンの歌だよね?って念押ししたくなりましたよ。

太ったついでに、声もそうなったんですかね。ま、もともとテノールでも、かなり重々しい声ではありますけど、ちょっとびっくりです。しかも、そのあとは本職、テノールの名曲、「衣装をつけろ」ですからね。最後にはイタリア民謡「カタリ、カタリ」(「薄情け」)までサービスしちゃいましたよ。

ウィーンフィルvs.ベルリンフィルターフェルvs.カウフマン、まあ、じつに見事な対比で、言うことなし。やりますねぇ、NHKも。

画像は、ららら♩クラブからお借りしました。

小編成のヴェルレクを聴きました。

260817 合唱仲間が多数出演する演奏会に行きました。

40人を切る人数で、この大曲を歌えるのかな、という多少自分の中では疑問符がありましたが、まったくの杞憂でした。素晴らしい合唱でした。感動ものです。もちろんソリストさんたちがまた最高のパフォーマンス!一手に伴奏をされたピアニストさんにも脱帽です。

何年か前に愚亭もこの曲に挑戦したことはあるのですが、その後、歌う機会がないまま、時が流れ、もう歌うことはないことでしょう。ということで、かなり色々忘れていました。

ヴェルレクの代名詞みたいな「怒りの日」が3度も出てくることや、ソリスト歌唱がこんなに長かったことなど、忘れていました。

一般的に3大レクイエムと言われる他の2曲に比べると、やはり長いし、技巧的にも難しいと言えるかな?モーツァルトさんやフォーレさんに、大変失礼であること承知の上での、これが率直なところです。

ソプラノの方もすばらしかったのですが、愚亭には、それ以上にアルトの方の声がささりました。凄みさえあって、ほんとに素晴らしかった!

終演直後のマエストロとソリスト陣とピアニスト、やはり晴々としていますね。

最前列左端、男声陣にひとりだけ女性が。テノールで参加されたようです。

「TOKYO MER 南海ミッション」

260816  1h55m  2025  監督:松木 彩 医療ドラマですが、ここまでやっちゃうんですね。

先島諸島の一つらしき小さな島で火山が大噴火。島民を助けようと、持てる力をフル回転させて、守り抜くチームの姿を克明に追います。

あまりに手際が良すぎてちょっとうそっぽいのと、ま、映画ですから、仕方ないけど、全員美男美女ですからねぇ、これもリアリティがちょっと。ま、それはいいとして、噴火のシーン、ものすごい迫力でそれだけでも、この作品は成功でしょう。大したものです。

政府としては、ほとんど見るべき活躍もなかったこのチームを解散させようとしたところで、この大活躍。振り上げた拳の下ろしどころに困惑する政府役人たちの様子が笑えました。

失礼ながら、女流監督でこういう作品を撮るというのは、やや意外でした。

鈴木亮平、かっこよすぎ!

「木挽町のあだ討ち」@AmazonPrime

260814

いやまあ、これはおっそろしく痛快な時代劇!緊迫感のあるコミカルな味付けがなんとも妙なる調和とでも。

ひさびさに中断することなく、気づいたら終わってたというほどの吸引力、訴求力!!ネタバレは避けないと用心しつつ、書きますが、タイトル通りあだ討ちの話ではあります。

時代は江戸末期かな、舞台は題名通りの木挽町の芝居小屋、森田座ってとこです。主人公は、まあなんともひょうきんな味を出す柄本佑演じるお侍なんですが、これがなかなかの曲者で、後々分かるんですが、藩の密命を帯びてるって寸法。

んで、ちょっとまえに森田座近くで起きた、あるあだ討ち事件の真相を調べて、実は藩で起きたデカい汚職事件を探ろうというお話。

まず、この柄本佑を筆頭に役者がみんな上手い!いい味だしてるんです。中にはお笑いのイモトなんかも混じってますが、なんたって渡辺謙さんに沢口靖子が魅せますねぇ〜〜!

視聴終わって、これほど爽快感を味わえた稀有な作品。ちょっとだけ「国宝」との共通点も見えますよ。それと主人公の味わいは、例のコロンボ、そっくり。

フェスタ・サマーミューザ2026もフィナーレ!

260811

昨日に続き今日もプレトーク前に入場しました。プレトークは、マエストロと作曲家の山本菜摘さんとの対話で始まりました。山本さん、まだあどけない少女のようで、作品から受けるイメージとは程遠かった印象でした。以下、プログラムから一部抜粋します。

祝祭の響き、熱狂から歓喜へ!

今年も音楽祭のフィナーレを飾るのは、原田慶太楼指揮東京交響楽団。これぞ祭りの音楽というプログラムが組まれた。生誕150年を迎えるファリャの『はかなき人生』からスペイン舞曲第1番は情熱的。プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番では、2025年エリザベート王妃国際音楽コンクールで日本人史上最高位の第2位を獲得した久末航が登場。ウィット、アイロニー、リリシズムなど多面的な魅力を放つプロコフィエフの傑作に、輝かしい受賞歴を誇る気鋭がどう向き合うのか、乞うご期待。日本人作品にも積極的な原田は、山本菜摘「UTAGE~宴~」で日本の祭りに目を向ける。おしまいはチャイコフスキーの交響曲第5番。熱狂のクライマックスが訪れる。

また、日本人作曲家山本菜摘さんの曲目解説は以下:

群馬のイメージが散りばめられた宴の音楽 山本菜摘:UTAGE〜宴〜 山本菜摘(1998~)の「UTAGE〜宴〜」は群馬交響楽団の委嘱により作曲され、 2024年に原田慶太楼の指揮で高崎芸術劇場で初演された。作曲者は群馬県に滞在し て作品の構想を練り、群響、富岡製糸場の機織り、空っ風、八木節、草津節などを題 材に、群馬をイメージした響きをちりばめたという。 山本菜摘は仙台市出身、東京藝術大学音楽学部作曲科卒業。東京交響楽団&サント リーホール「新曲チャレンジ・プロジェクト2023」や、石川県立音楽堂「和洋の響 IV(2023年度)」で作品が採用されている。

今年の”お祭り”もとうとう最終日です。今年もMo.原田慶太楼と東響の組み合わせです。前日のコバケンX東フィルとは対照的な組み合わせでした。

枯淡という印象のコバケン先生に対して、アメリカをベースにして国際的にも縦横無尽の活躍中のMo.原田慶太楼、指揮台狭しとド派手な振りっぷりは以前にも増して、もはや指揮者というより、エンターテイナーです。そして、東響と東フィルの音質の違いも連続で聴いてよく分かったような気がしました。

ピアニストの久末航さん、初めて聴きますが、天才肌の方ですね。弾きっぷりがなんとも鮮やかで、気負わず黙々淡々と素晴らしかったです。

⬆︎ごらんのように5階席の端っこまで入っています。大好きなチャイ5が全体のラストの演目となりましたが、それにふさわしい演奏でした。

蛇足ながら、東響って、昨日見ていたら、弦パートはほぼ9割が女性なんですね。ここまで女性比率の高いオケはあまり知りません。

最後に、グッズの宣伝に余念のないMo.原田でした。ご覧のようにオケメンバーも聴衆もみんな笑顔で「また、来年!」となりました。