ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

やるねー、川島クン!

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ベルギー一部リーグ(ジュピラー・リーグ)、リールスSKへ移籍した川島永嗣の記者会見を見た。W杯では般若のごとき形相で、しばしば好セーブを連発したが、普段の顔は清々しい。記者会見での、その堂々たる態度は自信の裏付けがあってのことだろう。聞けば、いずれ海外でのプレーに備えて、日頃から語学の勉強を怠らなかったとか。そりゃGKで、仲間とコミュニケーションが取れなければ、それだけで致命傷である。英語はかなり分かる様子で、終始リラックスしていたのが印象的。サッカー界では、あの中田以来だろう。

この点、これまで海外移籍を果たして結果を残せなかった連中は、案外こうした言葉の面での”不具合”が障害に繋がった可能性は十分ある。現在活躍中のメンバーを除くと、西澤、城、名波、大久保、川口などなど、行ったと思ったらろくに活躍する間もなく帰国している。

翻って、大リーグ、長谷川滋利は例外的な存在だが、その他は誰ひとり、英語で記者会見をまともに出来るものは皆無というから情けない。語学の勉強する暇があったら、もっとプレイに専念しろとばかり、周囲が通訳をつけるなどの要らぬ気遣いをするんだろうが、それで甘んじている本人たちはどう思ってるのか。10年もいるイチロー始め、松井らも英語を話すのを聞いたことがない。

f:id:niba-036:20100712093556j:image:leftそこへ行くと、大相撲の世界は凄い。蒙古勢を見るがよい。朝青龍は高校留学からの滞在だから、当然としても、いきなり大相撲の世界に入った白鵬の日本語を見よ(聞け?)。なまじの国産関取よりまともな応対をしているではないか。誰か振付師がいるのかもしれないが、「心にひびが入ったようだ」などのセリフはなかなか吐けるものではない。中継も賜杯もなしという措置に「やり過ぎだ」とか「大相撲を自らの手でつぶすつもりなのか」とか、少々勇み足もあるが、彼の日本語能力は見事だ。

週一で某女子大で授業をするが、英語は地球語ゆえ、出来る方がゼッタイにいいに決まっているのだから、今のうちにしっかり勉強するように、と本来の「国際観光論」とは関係のないことながら、彼女らに繰り返し言い聞かせている。

ところで、川島の所属するリールセというのは地名でなくクラブ名。探してもないわけだ。地名の方はリール(Lier)で、アントワープから東南10kmにある小さな町。是非とも、本田同様、チームに貢献し、自身の名を上げ、更にプレミア・リーグ、ブンデス・リーグ、セーリエA、リーガ・エスパニョーラへとステップ・アップを期待したいし、彼ならやってくれそうな気がする。