イスラエル旅行のお供に連れて行ったこの本、学生時代に購入したもので、よくぞ残っていたくれた。久しぶりに読んでみたら、さすがに頭によく入るわい。逆に、読んだ当時はほとんど理解していなかったみたいだ。特に何故ユダヤ人が世界中で嫌われ、2千年も世界をさまよったのか、こういう書物を通読するとまことによく分かる。
同時に、1948年についにパレスチナにイスラエルを建国する際の、英国の三枚舌外交の卑劣さ、あくどさ、その徹底した悪巧みぶりなども改めてあぶり出される。今も続くあの辺一帯の紛争も、元を辿れば英仏、とりわけイギリス外交に根っこがあることが判然とする。紳士然とした表の顔との対比が面白いと言えば面白いが。