ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「きっと、うまくいく」

130528 キネカ大森 原題:3 Idiots

初めて見たボリウッド作品。2009年製作が今頃?ま、それはともかく、期待以上の出来映え。笑いあり、涙ありの3時間、決して長く感じなかった。それに、インド映画につきものの歌とダンスの場面が3カ所ばかり、それも実に唐突に挿入されていて、そのタイミングが結構心地よい。ボリウッド映画にはまりそうな予感だ。なんかばかばかしいところが実にいい!

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超難関の名門工科大学に入った3人、親からの期待がハンパでなくもの凄い!韓国以上か。親は、ここを卒業したら当然エンジニアになるものと決めてかかっているところに、悲劇も喜劇も起きるということ。

彼らの学生時代と10年後を交互に描き、そこに人生の機微を思いっきり詰め込んでいる。学生寮のばか騒ぎ、クソ学長との確執、取引、そこの娘との恋愛、失恋、入社試験の成功と失敗、自殺騒ぎ、etc.,etc.・・・。余りにも幼稚なプロットもあるにはあるが、ま、ここは固いことなしで、楽しんだ方がいい。

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インドって、本当に巨大な国だ。人種も国土も。登場するこの3人だって、ご覧のように人種も育ちも多様に見える。面白いのは、作品を通して使われている言葉がヒンディー語ウルドゥー語、それに英語がひんぱんに交錯して出てくることだ。これだけでもインドの持つ多様性が垣間見える。

危機が迫った時、何度も登場するおまじないが"ALL IS WELL"。尤も発音はアールイズウェルだが。邦題は、原題の3バカでなく、ここから取ったのだろう。ま、この邦題は一応成功だろう。

#37 画像はALLCINEMA on line