ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「ある愛の続きへの旅」

131104 ヘタクソな邦題だ。原題:TWICE BORN又はVENUTO AL MONDO 129分 イタリア・スペイン合作 [製・監・脚・出]セルジョ・カステッリット(一人4役だから、忙しい!)原作は奥さんであるマーガレット・マッツァンティーニ(イタリア人とアイルランド人のハーフ) 

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戦乱のボスニア・ヘルツェゴビナが舞台。その時代と現在とが目まぐるしい勢いでフランシュバックするが、それで混乱することはない。だが、登場人物が多いので混乱する。

 

主人公のジェンマ(ペネロペ・クルス)、反抗期の息子ピエトロ(ピエトロ・カステッリット、そうセルジョとマーガレットの実の息子)と若き日の留学先のボスニアへ。その時に通訳をしてくれ、何くれと面倒を見てくれたゴイコに誘われたのだ。一目惚れで一緒になったディエゴ(エミール・ハーシュ)はもういない。

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自分が不妊ゆえ、ディエゴの子供を授かることが出来ず、代理母アスカに生ませたピエトロと思っていたのだが・・・思いもよらぬ展開がラストに用意されている。ディエゴは何故死んだのか、そしてピエトロのほんとの母は果たしてアスカだったのか。

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ボスニア・ヘルツェゴビナ戦乱を扱った作品は、2011年製作のアンジェリーナ・ジョリーが撮った「最愛の大地」や、古くは2006年の「サラエボの花」があり、かなりかぶる部分があるのは仕方がない。

 

でも、この作品はそれらに比べると、かなり手の込んだ展開で、同じくセルジョ・カステッリットとペネロペが共演し、マッツァンティーニが原作・脚本を担当した「赤いアモーレ」同様、意外性の仕込み方がなかなか。

 

それと、四半世紀分の時の隔たりを行きつ戻りつするから、ペネロペさんのメイク、大変だったとろう。アップで映してもまったく違和感のないメーク術にはただ脱帽あるのみ。

 

 

#91 画像はIMdb及びALLCINEMA on lineから