ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「ストックホルムでワルツを」

150519 原題:MONICA Z 実在したスェーデン人ジャズ歌手、モニカ・ゼタールンド(Monica Zetterlund 1937-2005)の半生を描いた作品。自宅の火災で67歳で非業の死を遂げていたとは!実物もなかなかの美貌だが、演じたEdda Magnasonは、ちょっと冷たい感じがする美貌で、女優でも十分やっていけそう。でも、実際は本人自身、シンガーソングライターで、昨年暮れ来日し、ブルーノート東京でも歌っている、天は二物組所属。

f:id:grappatei:20150520124001p:plain

首都ストックホルムから遠く離れた田舎町で、電話交換手をしながらクラブでジャズを歌っているモニカ。両親と一人娘と実家暮らし。父親がジャズのトランペッターだったこともあり、幼い頃からジャズに親しみ、やがてアメリカ進出が夢。父親は途中で挫折したが、自身は大変な自他共に認める野心家。

f:id:grappatei:20150520125500j:plain

ある時、クラブで彼女の歌を聞いたその世界のアメリカ人から誘われて、ニューヨークへ。しかし、この時は手痛い挫折を味わい、一旦帰国。父親にはそんなに甘いもんじゃない、お前にはこの街が相応しいのだ、と諭される。

しかし、この程度のことでへたるモニカではない。虎視眈々とその機会を窺い、そのためだったら、少々汚いことだって厭わない。そして、ついに二度目のチャンス到来。今度はしっかり”座”を射止めたようだが・・・。まさに波乱万丈と非業の最期!想像だけど、この人、物凄いチェーンスモーカーだったようだし、寝タバコのせいじゃないかしらん。

ついでに言えば、劇中、たばこと一緒に出てくる飲むシーン。ひんぱんにウィスキーをストレートで飲むし、晩年はアル中だったのではと疑いたくなる。喫煙と飲酒をこんなに激しく続けていれば、火事で命を落とさなくても早死にしていたのではないかな。

歌われるナンバーは、TAKE FIVE, HIT THE ROAD JACK, WALKING MY BABY BACK HOME, etc. 懐かしいものばかり。

#33 画像はIMdb及びALLCINEMA on lineから