ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「友よ、さらばと言おう」

140820 原題:MEA CULPA ラテン語で「俺のせい」)[監督・脚本]フレッド・カヴァイエ (「すべて彼女のために」、「この愛のために撃て」)、[]ヴァンサン・ランドン、ジル・ルルーシュ これら2作にそれぞれ主演している二人の共演ゆえ、頭が混乱しそうだ。

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ハリウッドの影響があるとは言え、仏映画伝統のフィルム・ノワールの典型。そう言えば、アラン・ドロンチャールズ・ブロンソンが初共演した作品が「さらば友よ」だった。多少、オマージュ的に作られた邦題か。同じ欧州でもイギリス、イタリア,ドイツなどの同種の作品に比べると、義理人情の世界が濃密で、日本人の感性に訴える要素が大きいような気がする。

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舞台は南仏トゥーロン、家族ぐるみの付き合いをするシモンとフランクは共に警察官で、長いことコンビを組んで活動していたが、シモンが飲酒運転で人身事故を起こし、有罪判決、服役で、警察からは当然懲戒免職、更に悪いことに、これがきっかけで家族崩壊。一人になったシモン、出所後、警備会社に採用されるが、荒んだ生活。

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f:id:grappatei:20140821213034j:plainある日、最愛の息子テオが殺人現場を目撃したことで、一味から追われる身となり、フランクの協力を得て、何とかテオを守ることに成功するが、この際、一旦南仏を離れ、家族ごと身を隠すことにするのだっが、犯人側の執拗な追跡から逃れることが出来るのか・・・。TGV車内外のドンパチが最大の見せ場。とにかく、冒頭からエンディングまで、撃ち合い、カーチェイス、狭い列車内での格闘シーンと、ノンストップ・アクションが素晴らしい緊張感を生む。一瞬たりとも画面から目が離せない。

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この原題の意味だが、ラストシーンで合点が行く。主役二人の上手さもさることながら、子役がうま過ぎ。小学校の4年か5年ぐらいの子だが、存在感、たっぷりだ。

 

#68 画像はALLCINEMA on lineから