ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「デンジャラス・ラン」

120927 品川プリンス・シネマ 原題:SAFE HOUSE 米 115分 [監]ダニエル・エスピノーサ、チリ系スェーデン人 2作目でこれだけのものを作れるんだから、大した力量だ。35歳。

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上層部まで汚染されているCIAの陰謀を扱った作品は、これまでも数知れないが、これもその一つ。原題SAFE HOUSE(隠れ家)とは、CIAが世界中に設けている秘密基地で、様々な操作活動等に利用する。隠れ家だから、表からはまったく窺い知れない作りになっているが、中身は完璧な装備が施されている。この作品では、それが細部まで描かれていて、興味をそそられる。

ケープタウンのようなマイナーな基地になると、日頃まったくやることもなく、ひたすらヒマを持て余すことになる。そこを守る新人職員マット(ライアン・レイノルズ)、今日もラングレーにいる上司に、何とかもう少しマシなところへの転出を願い出る。出来れば妻の出身地であるパリへと。

しかし、そうこうしているうちに、こんな侘しい田舎町にとんでもない事件が。そして、マットの身にも、経験したことのない大厄災が降り掛かることになろうとは!

比類なき超敏腕元CIA捜査官、フロスト(D.ワシンントン)が組織を裏切り、CIA上層部には命取りになりかねない情報を得ようとこの町に潜伏。その身を確保したので、これからこのSAFE HOUSEで特殊部隊が拷問を使って彼にその秘密を吐かせることに。

水を大量に口に注ぎ込む拷問の最中に、何者かに襲撃を受けるSAFE HOUSE。ここからが、最大の見せ場。一地方職員である筈のマットが、尋常ならざるを身体能力を発揮して、予想外の展開へまっしぐら。特にこれまで見たことのないような、壮絶なカーチェイスが、見ている者をスクリーンに釘付けにする。

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⬆ラングレーの上層部の一人がこの副長官(サム・シェパード)で、陰謀の首謀格。隣はそんなことは全く知らされておらず、ひたすら業務に専念し、殉職しちゃう担当部長。ウクライナ出身女優、ヴェラ・ファーミガさん、おきれいなこと!

ま、途中から大体、先が読めてしまうが、ぶっ通し楽しめる映画で、見た後に悩むこともなく、壮快だった。

デンツェルさん、さすがに貫禄の演技。ライアン・レイノルズ明らかにアイルランド系)、これまで見たことのないカナダ出身の俳優。面構えからしていかにも地味。今後、期待薄。

 

#66 画像はALLCINEMA on line