140706 原題:JODOROWSKY’S DUNE チリの鬼才、アレハンドロ・ホドロフスキーが、SF大河小説(F.ハーバート)の映画化の準備のため、スタッフを揃え、キャスティングも進んだ段階で、映画会社に話を持ちかけるも、興味を示しながらも、余りの長大さと費用がネックになり、ついに計画そのものが頓挫するまでを実録風に描く。
もし予定通り映画化されていれば、映画史上に燦然と輝く金字塔になっていたことは間違いないと、当時の関係者たちが一様に口を揃える。
ホドロフスキーの原案が大量の絵コンテを含む当時の資料に残されているが、「スター・ウォーズ」など、その後のSF大作に取り入れられていることが分かっている。SFの元祖のような存在。時代が彼のアイディアに追いついていけなかったということだろう。SF映画における巨人と言っていい存在。85歳になる今も矍鑠そのもので、口角泡を飛ばしてスペイン語と英語でまくしたてる迫力には恐れ入る。
ところで、今回初めて渋谷のアップリンクという映画館に行った。丁度東急デパート本店裏に当る位置にある何気ないマンションの2階が映画館になっている。1階に受付とカフェが併設されていて、日曜の昼下がり、若い人で混み合っていた。
館内に入って驚いた。狭い!30人ぐらいの収容力だろうか。スクリーンも当然、かなり小振りで、椅子は、さまざまなタイプのソファーと来ている。まことに座り心地はよいのだが、良過ぎて、眠ってしまいそうな不安に駆られる。これまで国内外、いろんな映画館に行ったが、さすがにこのタイプは初めてだ。
#57 画像はIMDB及びALLCINEMA on lineから