210125 LUPIN DANS L'OMBRE D'ARSÈNE (アルセーヌの影の中のルパン)監督:ジョルジュ・ケー 予告編に吊られて見始めたら、これが一気にハマる面白さ。
ルパンは原作もきちんと読んだ記憶がないが、なんとなはなしの知識のみでも、十分楽しめる作品。惜しいかな、まだパート1(全5話)までしか配信されていないので、息子ラウールがエトルタの海岸で犯人一味に誘拐されるところまで。パート2の配信開始が待たれるが、おそらくコロナ禍で遅れるのだろう。
主人公はセネガルから移民の2世。尊敬・崇拝する父親が無実の罪を着せられて獄中で自殺したことから、真犯人を探し出し、復習を誓うのだが、そうした悲壮感は微塵も表さず、父親から譲られた「アルセーヌ・ルパン」への限りない憧れをそのまま体現するかのように、ひょうひょうと、意気揚々と作戦を実行していくところが、小気味良い。オマール・シーがこの役にピッタリ。
見始めてから気づいたが、その妻役はリュディヴィーヌ・サニエ!お久しぶりだ。オゾン監督のヒット作「8人の女たち」で、錚々たるビッグネームと一緒に一番若い娘役で登場して鮮烈な印象を残した彼女も、今やすっかりおばさんになっちゃって、その辺を歩いていても気付かれないような普通の人になった感は、すこし寂しい。
パリの街並みがふんだんに出てくることや、エトルタ海岸までの家族旅行のシーンなど、観光的にも楽しめる場面、すこぶる多し。