ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

はなまつりお寺コンサート

190408 沼部駅至近にある密蔵院での恒例の無料コンサート。我が合唱団(大田区民第九合唱団)の指導者の一人、テノール猪村浩之出演ということで、団員数名と出かけた。

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出演者は他に、山下尚子(ソプラノ)、鶴川勝也バリトン)、相原郁美(ピアノ)というメンバー。(音楽プラザ銀座ライオンでおなじみの顔ぶれ)

ご覧のように、無料で聞かせてもらうにはもったいないような内容で、わずかに満開期は過ぎたものの、まだまだ鑑賞に耐える桜を見ながら、1時間ほど彼らの熱唱に酔った。

とりわけ、「ラ・ボエーム」3幕からのロドルフォとマルチェッロの掛け合いのシェーナは聞き応えたっぷりであった。山下尚子の”私は夢に生きたい”のアリアも絶品で、しばし陶酔した。

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左隅、猪村浩之が珍しくギター伴奏を披露してくれた。ギターを映り込めなかったのが残念至極!

沖縄民謡「てぃんさぐぬ花」を演奏する4人。琉球の古い言葉はわれわれには完全なる外国語ゆえ、山下・相原が日本語訳したものを交互に読み上げて大意をつかみながら聴いた。鶴川の三線も大したもの!

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これからもここでこの季節に演奏してくれる彼らは、今後「はなまつりグループ」と呼ばれることになった。(笑)

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最後にご住職が出てこられ軽妙なご挨拶をされておひらき。

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甘茶とお団子をご馳走になった。

#17 文中敬称略

二子玉川で、

190404 嘗ての職場の先輩がたとのランチは2年ぶりに鎌倉山玉川店。

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玉川高島屋SC南館10階からの眺望

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旬の魚介類の盛り合わせたオードブル

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名物、和牛ロースのロースト(150g)

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特製コンソメ雑炊

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デザート

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コーヒー

先輩からワインを勧められたのだが、昼のワインは効きすぎるので、あえてグラスビールに。

毎度のことながら、音楽談義がメインで、すこしだけ昔話。

あら、懐かしや・・・

190401 以前、収録していた「ロシュフォールの恋人たち」(1966)を見ていたら、なんと・・・

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まだ髪たっぷりのミシェル・ピッコリ

これは楽器店のオーナーであるシモン・ダム(ミシェル・ピッコリ)の出てくるシーン。一瞬「あら!」と思ったのは、このレコード、我が家にあったはずと!パリ駐在時代に購入したもので、スウィングル・シンガーズという、当時かなり流行ったクラシック音楽スキャットだけで演奏するグループのレコード。発売はその4年前。

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本作にジーン・ケリーが出ていたことすら、もう忘れていた。

レコードはほとんど処分していたのに、なぜかこの一枚は捨てがたく、偶然手元に置いてあった。

映画は、50年以上も経った今見ても、たっぷり楽しめるメロディー、ダンスの数々。ミシェル・ルグランは大したもの!監督はジャック・ドゥミ、ついでに、夫人でつい先ごろ亡くなった有名な監督、アニェス・ヴァルダが、この楽器屋のシーンに尼さんの格好でカメオ出演している。

しかし、話題になったのは何と言っても主演の二人、フランソワーズ・ドルレアックカトリーヌ・ドヌーヴ姉妹。本作では双子となっているが、当時22歳と21歳の輝くような姉妹!美貌では妹には敵わないが、ドルレアックは演技もうまいし、本作公開の翌年に自動車事故で亡くなったのがなんとも惜しまれる。

他にジョージ・チャキリス(「ウェストサイド・ストーリー」'61、「ブーベの恋人」'64)はこの時32歳、一昨年、100歳で没したダニエル・ダリューは、この時49歳。

ちなみに、吹き替えでなく本人自身が歌ったのはダニエル・ダリューだけだったそうだ。(ジーン・ケリーは一部吹き替え)

「ザ・テキサス・レンジャーズ」

190402 THE HIGHWAYMEN 米 132分 製作総指揮(共)・監督:ジョン・リー・ハンコック(「パーフェクト・ワールド」'93、イーストウッド監督の下で脚本を担当、「真夜中のサバナ」'97で再び同じ組み合わせ。監督としては野球もの「オールド・ルーキー」'02が初作)

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コスナー(65)、ハレルソン (58)

例のボニー&クライド事件を追った元テキサス・レンジャーズの二人の男が主人公。事件を逆の側から見るとこうなるという、うまい構成だ。「俺たちに明日はない」'67ほか、映画や演劇、音楽にまで登場する二人だから、よく知られた存在だが、日本人にはあまり馴染みがないかも知れない。

主として彼らが狙ったのは銀行であり、弱者に対しては意外に優しい面をもっていたから、世間では義賊あつかいで、結構人気が高かったと言う。本作でも、彼らにミーハーたちが群がるシーンが出てくる。150発以上の銃弾を浴びて血だらけになった死体に一目見ようと車に群がり、中には遺体に触ろうとする者まで。

追う側を描いているから、生前のボニーとクライドの姿はほとんど出てこない。辛うじて、火傷で足を引きずるようになっていたボニーの足元だけが冒頭のシーンで出てくるだけで、顔まで映るのは、最後のシーンのみという徹底ぶり。

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二人が銃撃された場所に立つ石碑。1934年5月23日、ルイジアナ州ビエンヴィル郊外である。

ボニー&クライドと言い習わされているが、公式な文面では、クライドが先に書かれてるところが面白い。

数日前から彼らの動きが把握され、道伏せの上、蜂の巣状態にされるわけだが、圧倒的に優勢だったはずの追う側はなぜ生け捕りにして、裁判にかけなかったのか、いささか疑問が残るし、後味の悪さも残る。

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「鉛の弾(たま)をぶちかませ」'58の派手なポスター

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銃撃の凄さ、ありあり!

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Sailes(Louisiana州、Bienville)付近の州道が最期の地点

原題ではなんのことやら。主人公二人が以前所属していた騎馬警官、テキサス・レンジャーズを邦題に選んだのは、慧眼。

#22 画像はIMDbおよびウィキペディアから。

「トリプル・フロンティア」

190402 原題も同じ。米 125分 脚本・監督:J.C.チャンダー

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元特殊部隊で共に戦った男たちが南米の奥地を根城とする麻薬王を襲う話。よくあるストーリーだが、結構スリリングな見せ場をたっぷり作っていて、最後までハラハラドキドキ。ツッコミどころないわけではないが、それは大したことではない。

リーダー格の仲間トム(ベン・アフレック)を終盤で失うことになり、作戦は成功とは言い難い。苦労して確保した大金も、途中、想定外の出来事がつぎつぎに発生し、わずかなキャッシュしか持ち帰れず、それもすべてトムの遺族に遺す選択をして、それぞれ散って行くラストがいい。

才能溢れるベン・アフレック、ひさしぶりに銀幕に復帰。嘗てははでなロマンスで世間を賑わした男もその後、アル中や賭博で身を持ち崩していた時期を経て、やっと戻って来た。以前とは別人のようにでっぷりしているが、まだ46歳!また映画界で大活躍してほしいと願わざるを得ない。

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もちきれないほどのキャッシュの入ったバッグをひっさげ意気揚々と引き上げるが・・・。

なお、タイトルのトリプル・フロンティアとは本作の舞台となったコロンビア・ブラジル・ペルーの三ヶ国の交わる国境地点のことらしいが、そこはスリー・フロンティアと呼ばれており、トリプル・フロンティアの方は、ブラジル・パラグアイ・アルゼンチンの国境地帯を指す。

#21 画像はIMDbから