190402 THE HIGHWAYMEN 米 132分 製作総指揮(共)・監督:ジョン・リー・ハンコック(「パーフェクト・ワールド」'93、イーストウッド監督の下で脚本を担当、「真夜中のサバナ」'97で再び同じ組み合わせ。監督としては野球もの「オールド・ルーキー」'02が初作)
例のボニー&クライド事件を追った元テキサス・レンジャーズの二人の男が主人公。事件を逆の側から見るとこうなるという、うまい構成だ。「俺たちに明日はない」'67ほか、映画や演劇、音楽にまで登場する二人だから、よく知られた存在だが、日本人にはあまり馴染みがないかも知れない。
主として彼らが狙ったのは銀行であり、弱者に対しては意外に優しい面をもっていたから、世間では義賊あつかいで、結構人気が高かったと言う。本作でも、彼らにミーハーたちが群がるシーンが出てくる。150発以上の銃弾を浴びて血だらけになった死体に一目見ようと車に群がり、中には遺体に触ろうとする者まで。
追う側を描いているから、生前のボニーとクライドの姿はほとんど出てこない。辛うじて、火傷で足を引きずるようになっていたボニーの足元だけが冒頭のシーンで出てくるだけで、顔まで映るのは、最後のシーンのみという徹底ぶり。
ボニー&クライドと言い習わされているが、公式な文面では、クライドが先に書かれてるところが面白い。
数日前から彼らの動きが把握され、道伏せの上、蜂の巣状態にされるわけだが、圧倒的に優勢だったはずの追う側はなぜ生け捕りにして、裁判にかけなかったのか、いささか疑問が残るし、後味の悪さも残る。
原題ではなんのことやら。主人公二人が以前所属していた騎馬警官、テキサス・レンジャーズを邦題に選んだのは、慧眼。