ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

アート・ギャラリーめぐり

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銀座1丁目辺りから京橋、日本橋にかけて画廊が密集していることは知っていたが、こんな企画があることは知らなかった。50年前の船友で結成している「ラオス会」の長老格、Mさんは元古美術商ゆえ、美術・骨董に詳しいこと!そのMさんに誘われて、午後1時半から5時半までたっぷり10軒ほど画廊をはしごした。

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最初に訪ねたのは、4丁目、煉瓦亭の隣にある、老舗の青木画廊。2、3階が画廊になっているが、エレベーターなしで、狭い上にものすごく急な階段だから、こんな家賃の高い界隈でもやっていけるのだろうと勝手な想像。

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すぐそばにこれまた古い古いキャバレー「白バラ」が。大昔、海外からの客人を連れて行ったことがあったことを思い出した。まだあったのか!という感じ。

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新宿歌舞伎町あたりのキャバレーとは違い、明朗会計が今でも「売り」という極めて健全な店だ。この後、ぶらぶらと1丁目へ。

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⬆︎この「祥雲」という古美術屋はずいぶんスッキリした店構えで、朝鮮李朝の古い陶器や掛け軸を中心に商売をしている。

更に京橋から日本橋まで何軒か見て、途中で同行のT氏が帰るというので、先に本日の目玉である壺中居へ。

高島屋の真横にある、老舗中の老舗。画廊としては珍しく株式会社組織になっている。優れた収集家として知られた富山出身の廣田不狐齋(1897-1973)が創業者。彼は亡くなる前年に、コレクションのほぼ全てをトーハクに寄贈している。見ていると、人出が絶えることがなく、商売繁盛、まことに結構。

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その後、北大路魯山人の作品を専門に扱う

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⬆︎「魯卿あん」の看板のある黒田陶苑。この明治・大正・昭和を生き抜いた現代のダヴィンチ、北大路魯山人の作品を堪能し、最後は宝町付近にある、Mさんの幼馴染である池内氏の「池内美術」で、抹茶を淹れていただいた上、美味極まる京菓子まで頂戴して、4時間にわたる画廊めぐりが終了。

普段、外から覗くだけで、なかなか中に入るのは勇気がいる画廊も、この期間だけは、割に気軽に入ることができる。現に、赤い小冊子を持って、画廊群を渡り歩いている美術愛好家らしい人たちと何度もすれ違った。