ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

藤岡市へ。

151120 名前しか知らない土地へ行ってきた。勤務先の関連で、たまたま募集があったモニター・ツアーに参加。町おこしの一環、プロの目で実際を見てもらって知恵を出してもらおうとことで、地元JTBが企画したツアーである。

いつになく早起きして、8時前に新宿集合。8時に一行18名で出発。

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久しぶりに長時間のバス乗車で、結構疲れた。情けなや。

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車中、配布資料に目を通して、藤岡についてのにわか学習。名前からして藤の名所があるんだろうという程度で、あとは知らないことばかり。それと最近、大河ドラマで、ほんの僅かながら、藤岡が紹介されていたので、養蚕業が盛んだったことも辛うじて知ってはいたが・・・。

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まずは同市が誇る桜山公園へ。藤岡ICを降りて、少しばかり上り坂、途中、みかんやりんごがたわわに実っている風景を楽しみながら、さらに上へ。春だけでなく、ここではこの時期でも桜が満開という贅沢な冬景色。桜の種類は駒桜とか。園内に桜だけで7000本、うち3000本は春用のソメイヨシノとか。

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空がどんよりして、寒々しい光景だが、実際には季節外れの暖かさだった。第1の広場にある日本庭園と四阿など。第2、第3とあるが、やや無粋なネーミング。30分しかなかったので、第1の広場内を15分程歩くにとどめた。

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向こうに見えるのが桜山山頂(標高591m)

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アザミもあちこちにちらほら。登ってきた道を折り返して、途中、⬇︎こんな花が。(画像は借り物)

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同行の”植物博士”に尋ねると、言下に「皇帝ダリア!」と即答。いやはや凄い先生だ。成長すると2~3メートルにもなることから、”皇帝”と付けられたとか。花自体も人の顔ぐらいの大きさに成長する。大きさといい色といい、日本人にはややとっつきにくい花ではないかな。

次に向かった譲原(ゆずりはら)の体験学習館で、カレーライスをご馳走になった。⬇︎ご覧のように、L字型の特徴あるダムは、この後見に行く下久保ダムを表している。

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⬆︎当初予定されていたとっちゃなげ汁がカレーライスに変更されたのが、ちょっと残念。形が面白いだけで、別段、味はどうということもない。手前の唐揚げやらきゅうりやら、たくあんなど、それぞれに意味を持たせているらしいのだが、食べ終わる頃に説明あり。

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ダムカレーというのは、日本全国にあるそうだ。ダムのある40県でこのネーミングが定着しているとか。

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食後、それなりに立派な映写室で3D映像を見せられたが、これが、いやはやどうも、大したシロモノで、ちょっと形容しがたい。恐竜やら始祖鳥が3Dで飛び交うのはいいとしても、この緑の石がどうしたというのか、さっぱり分からない。三波石峡(さんばせききょう)を構成している石を緑色片岩というらしいが、あたかも日本列島が全てこれでできているかのごとき内容で、これを見た人たち、特に子供が誤解するのではないかと、つい余計な心配までしてしまった。

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食後、三波石峡に沿う感じでバスを走らせ、下久保ダムへ。

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(左、手前に、猫が下を見下ろしているように見える)この多目的ダムは、非常に特徴的な形をしている。中央部分の点線は、県境。上が群馬、下が埼玉。L字型にわざわざした理由が知りたく、ネットで調べると、なかなか興味深い記述があった、ダムは上流側に向かってアルファベットの「L」字型に折れ曲がっているが、これは貯水容量を確保するには現在の高さにしなければならなかったが、通常の設計では技術的な問題があったことによる。このため埼玉県側に高さ73.0メートルの補助ダムを設け、結果的に「L」字型の特徴的なダムとなった。補助ダムの岩盤は透水性が高かったため水を遮断する措置が必要となり、上部をアスファルト、下部をコンクリートで舗装した遮水壁で水を遮っている。ロックフィルダムに似た工法である。また。完成後貯水池深層部からの取水による冷水問題が起きたため、対策として貯水池表面の日光で温まった水を取水する「表面取水設備」を1977年(昭和52年)に設置している。

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ダムから神流湖(カンナコ)を見る。

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次は養蚕業を広めるのに功績のあった高山社跡を訪ねた。

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ここは、待機していた公式ガイドが事細かに説明してくれた。内部も公開している。床が薄くて、踏み外しはないかと、皆ヒヤヒヤしながら見学した。

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正面玄関も立派な構えだし、石垣も左右に相当長く続いていたらしい。

最後の訪問箇所は、「土と火の里」という体験施設。ここも立派な施設だが、ペイするまでに持っていけるのかなあ。

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今回は、染色工房で、糸を紡ぐ過程をお勉強。

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繭玉を取り出して、全員が二人一組で、糸紡ぎに挑戦。

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振ると、中に蛹がいるから、コロコロという手応え。

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やはり女性陣の方が興味津々。やる気満々の気配。

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我がチームの出来栄え。ところどころコブのように節ができてしまっているが、織り込むと、これが却っていい風合いを出すとか、若い「先生」が慰めてくれた。

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こちらのチームも一心不乱。他に、陶芸工房や、ガラス工房を覗いて、周囲も暗くなり始め、そそくさと体験村を後にした。

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最後に立ち寄ったのがららん藤岡という道の駅。売り上げで常にランキング上位にいるらしい。

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いずこも似たような電飾だが、これでファミリー層を結構集客できるらしい。

ちょっと早いがここですき焼きをご馳走になった。

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群馬では、今「すき焼き県」としての売り込みに躍起になっている。先日も、確かNHKの番組で紹介されていたが、まだまだ定着していない。群馬県人が「え、そうなの?」というぐらいだから。全ての具材が群馬県内で揃いますよ、が「売り」なのだが、それだけでは、やはりちょっと弱いかな。香川のうどん県や、焼きそばの静岡という具合にはまだなかなか。

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群馬誘致の起爆剤を懸命に模索している姿勢はしっかり窺えたが、どこまでこれらの観光資源が県内に人を呼び込めるのか、全く未知数。

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同市観光協会では、旅の素材を様々提案しているし、今回の我々一行のモニター・ツアーから、何か一つでも新しい提案に結びつけるようなアイディアが出れば良いのだが。

帰路の関越道は、案外空いていて、予定の20時より15分ほど早く新宿に帰着。どちらさんもお疲れさんでした!