190706 A CASA TUTTI BENE(家ではみんな元気)伊 107分 原案・脚本・監督:ガブリエーレ・ムッチーノ
典型的なイタリア映画。家族の絆、大家族主義、マンミズモ、アモーレ、マンジャーレ、etc. 登場人物が多すぎて、関係がよく分からないから、前半はやや退屈な場面も。
イスキア島に住む両親が金婚式を迎えるというので、子供、孫、その他親戚、友達など総勢19名がイスキア島に集結。めでたし、めでたし、ガヤガヤ大騒ぎで終わる‥・・はずだったが、荒天で本土へのフェリーが欠航となったから、さあ大変だ。
予定外のことで愛人との約束が果たせなくなりそうになる男、元カノとここぞとよりを戻す男、旧悪を暴かれやけっぱちなる男女、そこにはさまざまな、イタリアならではの家庭の事情が赤裸々になり、子供達がいるのも構わず罵り合いがあっちでもこっちでも。
まあ、このG.ムッチーノが、やや自虐的に創ったような、いかにものイタリア映画で、笑えることは笑えるが、やがてしんみりもないし、ちょっと物足りない終わり方である。大騒ぎした連中がやっと島を離れて、元の静けさが戻り、金婚式夫妻が静かに庭でランチをする場面で_La Fineとなる。
まあ、日本人の目から見れば信じがたい展開で、日本人でよかったと思うか、普段思っていた感情を思いっきりぶつけ合い、終わってみればまた元の鞘にみたいな世界が羨ましいと思うか、まあほとんどの人は前者だろうな。
イスキア島と言えば、「太陽がいっぱい」のロケ地で有名だが、1960年にはAPPUNTAMENTO A ISCHIA、日本語タイトル「歌え、太陽!」というドメニコ・モドゥーニョ、アントネッラ・ルアルディ主演の歌謡映画も日本で公開されている。
#40 画像はIMDbから。