120929 二期会のアフタヌーン・コンサートで2度ほどお聞きして、またまた巧い新人が登場したと思ったら、もうこのような一流どころでリサイタル開催と、なかなか華々しいデビューだ。会場については、東京音楽コンクール入賞者リサイタルとあるので、入賞者特典ということなのだろう。
アンコールはQUANDO M'EN VOと、その後、驚いたことに、ご本人の希望らしいが、なんとO SOLE MIO!お客様が太陽なのだ、という意味を込めたそうだ。ただ、本来テノールが歌う歌を他の声部が歌うのは、違和感を持たれるケースがほとんどだから、こうした明確なメッセージを発しようとするような場合に限られるだろう。
全体に、この若さでまことに立派な歌唱ではあったが、曲によっては、多少荒削りな部分もあり、更なる精進が期待される。なにしろ、モノがいいから、これから細部に亘って磨きをかけていけば、国際性の高い歌手に上り詰める可能性は、大いに秘めていると思う。期待したい若手。
あるファンの方から聞いたのだが、当日は649人入ったらしい。つまり、完全に満員ということ。だって小ホールの収容力はその人数なのだから。余席ゼロということ、これは快挙でしょう。
いきなり目の前にどこかの年寄りが現れてシャッター押したので、すこし面食らった表情の岸 七美子さん。
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