121001 BOURNE LAGACY [監]トニー・ギルロイ 原作:ロバート・ラドラム、原案:トニー・ギルロイ、シリーズ4作目。前3作ともギルロイが監督。
これまで主役を張ったマット・デイモンは登場せず。それもその筈、ボーンとは別の人物を主役にした作品だ。タイトルに偽りあり、という感じがしないでもない。が、これはこれで十分楽しめる。
前作「ボーン・アルティメイタム」とほぼ同時進行のストーリー展開と言う訳だ。従って、前作の場面も一部回想シーンで出て来る。
これももともとCIAトップになすがままに操られる人間殺人兵器たちの話で、単に暗号名でしか呼ばれない男も今回、新たに登場。舞台は、アラスカ、ソウル、ラングレーの本部、バンコク、マニラと、例によって目まぐるしい。でも、それなりに筋が追えるのは、作り方が緻密だからだろう。
また、終盤、マニラでのバイク・チェイス、ハラハラドキドキ映像の連続であるが、カメラワークと編集力には舌を巻く。そして、ハッピー・エンディングは大海原へ漕ぎ出す船のシーン。次作への導入部だろう。
今回、初めてジェレミー・レナーという、地味な役者が主役となるのだが、地味なりに、この種の作品では、画面にピタリと収まる印象だ。美形でもないレイチェル・ワイズの起用も成功していると思う。前夜寝不足で、睡魔を恐れたが、まったくの杞憂だった。
#67 画像はALLCINEMA on lineから。