130507 R ROYAL AFFAIR 137分 デンマーク [監][脚]ニコライ・アーセル(「ドラゴン・タツーの女」の脚本)[出]マッツ・ミケルセン 18世紀半ば、実際に丁抹王室をゆるがした大スキャンダルがベースになった作品。丁度、モーツァルトやマリー・アントワネットが生きた時代に重なる。
英王室から国王ジョージ3世の妹、15歳のカロリーネ(英語ならキャロライン)がデンマーク王室に輿入れするところから始まる。ところが相手のクリスチャン7世とは、とんでもないうつけもの。気づいたところで、もう遅い。(しかし、そんな重要な事実を知らないで輿入れするとは随分乱暴な話だ。いくらあの時代でもその程度の情報は取れた筈)
絶望の日々の王妃だったが、ある時、国王がドイツ人医師ストルーエンセを侍医として召し抱えることになり、徐々に視界が開け始める。彼は開明思想の持ち主で、王妃とはウマが合うし、国王も殊の外のお気に入り。
⬆最後は断頭台に消えるストルーエンセ。身から出た錆だから、ま、仕方ないね。
そして、ストルーエンセは国王を通じて次第に頭角を現し、やがては国事を動かすような存在になるだけでなく、王妃と情を通じるという危険な賭けに出る。さすがに、そこまで行けば、後は揺り戻しが起きるまで。案の定・・・・
日本で見るには、比較的珍しいデンマーク映画。アカデミー賞外国語作品として正式に出品された作品。緻密な脚本ゆえ、やや長いが冗長な場面もほとんどなく、うまく出来た作品と思う。また、戸外の映像がひときわ美しい。
ミケルセンは、定評通りの演技を見せるが、王妃役がパッとしない。もう少しミケルセンに対抗できるだけの実力派を配して欲しかったところだ。うつけものの国王という難しい役所を演じた若手俳優はなかなかよかった。
#32 画像はALLCINEMA on line