ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「L.A.ギャングストーリー」

130509  原題:GANGSTER SQUAD 米 113分 [監]ルーベン・フライシャー [出]ショジュ・ブローリン、ライアン・ゴズリングショーン・ペンエマ・ストーンニック・ノルティ 

f:id:grappatei:20130510115343j:plain

ますます縄張りを拡張する民衆の敵、ユダヤ系ギャング、ミッキー・コーエン(ペン)は、ロサンゼルス市警上層部はおろか検事や裁判官に至るまで、満遍なく、そしてぬかりなく買収しているから、誰も手の施しようがない。やられても見て見ぬ振りで、やり過ごすしかないのだ。

f:id:grappatei:20130510115431j:plain

そんな中、買収されていないパーカー市警本部長(ノルティ)の指示で、無骨なまでに正義感に燃える巡査部長、ジョン・オマラ(ブローリン)に組織壊滅のための特別チーム編成の命が下る。それがGangster Squad、外部はおろか署内でも極秘扱いで、いわば幽霊部隊。特別のお手当もなければ、失敗しても何の補償もなし。

敢えて6人のチームにしているが、まるで「七人の侍」そのものだ。

f:id:grappatei:20130510115449j:plain

自分や家族の命までも危険にさらして、しかも特別な報酬もないから、彼らを突き動かしているのは正義感のみ。結局、二人の命が失われるが、コーヘンを仕留める。大きな代償だが、喪失感より達成感が上回ったように見えた。

 

1949年にロサンゼルスで起きた事件に想を得て、創作された作品。ま、ほぼ実話の流れらしいが、主犯逮捕の理由が、本作では殺人罪、だが、実際は、不正経理という民事。従って、その時は例のアルカトラスへは収容されず、後に別の刑事事件で、同島へ収監されたようだ。

 

凄い顔ぶれだ。ショーン・ペンの悪役ぶりに圧倒的な凄みが。冒頭のボクシング・シーン、サンドバッグを叩くだけだが、これはCG技だろうが、腕に筋肉の躍動がうまく捉えられていて、ラストシーンの伏線になる。f:id:grappatei:20130510115402j:plain

ジョッシュ・ブローリンは、ごっつい顔に似合わずどこかひょうきんなところがあって憎めない。やること、なすことどこか滑稽感が漂う。白人には珍しい短足であることも手伝ってか。喜劇も十分こなせる。

 

ニック・ノルティは役作りなのかどうか、えらくどっしり太ってしまって、どこか好々爺の雰囲気。早業拳銃使いのロバート・パトリックは「ターミネーター」(1991)で、撃っても撃っても穴の開いた身体が元にもどってしまう役をやってたのが凄く印象に残るが、あれから22年、さすがに老けた。

 

ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜」(2011)で清純な役柄だったエマ・ストーンさん、今回は悪漢の情婦役、イマイチ感、拭えず。

 

脚本が悪いという評価もあるようだが、それほどでもない。しっかり書けていたと思うし、展開も悪くない。寧ろ、113分にまとめたところを評価したい。ところで、この邦題には感心しない。原題をそのまま生かすべきだ。ギャングが主人公ではなく、それをやっつける側の話なのだから。

 

#33 画像はALLCINEMA on lineから