130812 予告編で見たいと思った作品。なにせ 脚本・監督がテレンス・マリックだから、興味津々。せりふがほとんどなく、映像詩という趣き。パリ、モンサンミッシェル、オクラホマのちっぽけな町の三カ所が舞台だが、やたらめったら、映像がきれいだ。ストーリー展開と余り関係のないような、思わせぶりのショットも多数挿入されている。どれも、登場人物の心象風景なのだろう。因にタイトル、トゥ・ザ・ワンダーのワンダーはモンサンミッシェルを指しているようだ。
⬆まるで静止画のような映像が次々と。
パリで知り合った男女、モンサンミッシェルで愛を確かめ合い、彼の故郷、⬆オクラホマへ行ったものの、心の微妙なずれから挫折。女はパリへ一人娘と戻る。愛の不毛、まやかし、みせかけの愛を淡々と描く。BGMにクラシックが効果的に多用されていて、セリフの代わりに通奏低音のように流れる。
⬆オクラホマで知り合った神父(ハビエル・バルデム)も、神との対話に行き詰まっている。そんな神父を彼女は自分と同類項としての親しみを感じる。
⬆幼なじみの女友達(レイチェル・マックアダムス)に愛情を感じ始める彼。
学生時代に見たミケランジェロ・アントニオーニの「情事」(1962)を思い出した。
#62 画像はALLCINEMA on lineから