160908 1日おいて、またサントリーホールへ。大雨の予報に反して、なんとかもってくれていた東京地方だったが、一仕事終えて、オフィスを出たら、土砂降り。どっかで軽く夕食でもと思っていたが、予定変更でそのまままっすぐ地下鉄入口へ。
しかも、ラッキーなことに、またもソプラノの砂川涼子さんとテノールの樋口達哉さんを聴くことに。尤も、今日は声楽より、器楽の演奏がメインのコンサート。
主宰の江副財団は、五島育英財団やローム財団らと同様、若手音楽家や将来有望なアスリートを海外に派遣する助成金事業を行っている。
今日は、そんな奨学生が海外での研鑽の成果を発表するコンサート。ただ、それだけでは、コンサートとして若干魅力に欠けると思ったかどうか、あるいはもう少し聴衆を動員しようと考えたか、中堅どころのオペラ歌手によるオペラアリアやシェーナをプログラムに組み込んでいた。実は、愚亭もそこが狙いで切符を購入した次第。
残念なことに、熱狂的ファンの多い、バリトンの堀内康雄氏が体調を崩し、代わって、同じく名バリトンの一人谷 友博さんが出演。急遽代役に立ったことを考えれば、素晴らしい出来栄えだったと思う。
砂川涼子さんの今日のアリアは「清らかな女神よ」で、一昨日の「私の名はミミ」より、歌いごたえがきっとあったと思う。強弱、硬軟の切り替えも絶妙で、唸りました。さすがです。
日本のメッゾでは、抜きん出た存在の鳥木弥生さん、満を持して「リゴレット」終盤の聴かせどころ四重唱に登場、いやはや相変わらずの存在感には、思わず一人にんまりしてしまった。いろんな意味で世界に堂々通用する歌手の一人だろう。
器楽では、90年代生まれの若手が大活躍したが、指揮台でエラそうにしているマエストロ・バッティストーニだって、まだ20代だものねぇ。
そんな中、田村 響さんのラフマ2は、まさしく若さが横溢する一級品の光芒を放って、拍手鳴りやまず、また黄色い(紅い)声援がしばし会場内を飛び交っていた。
それでも、今日のコンサートで一番ブラーヴォと喝采が大きかったのは樋口達哉さん!聞くたびに進化していて、いつの間にか円熟の極みに近づいているようだ。ついでに、甘いマスクもあり、とりわけ女性ファンが急増している様子。
こんな素敵なバッグに、おしゃれなプログラムを入れて、入口で配布しておりました。
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