170526 慌ただしく「アルフォンス・ムハ展」を見て、お隣の会場で開催中の三軌展へ。我がラオス会(50数年まえ、フランス船「ラオス号」で船出した仲間の会)のT画伯が所属する絵画クラブで、毎年、この時期、ここで開催している。
今回、画伯の出品作がこれ。
タイトルは「ヒッポダメイアとカイネウス」。毎度のことながら、ギリシャ神話を題材に選んでいる。もうこの辺の名前になると、もやはチンプンカンプン。画伯の解説を絵の前で拝聴した。面倒なので、ウィキペディアから引用しよう。
もともとはカイニスという名前の女性だったが、性転換によって男性になったとされる。加えて、男となったカイネウスは不死身の肉体を持っていた。
男になったカイニスはカイネウスと名前を改めた。そしてラピテース族の王となり、ケンタウロス族と幾度となく戦った。ところがカイネウスは神々に対して冒涜をするようになっていった。ある行為が神々の反発を招き、特にゼウスはカイネウスの行為に恐怖した。
そこでゼウスはケンタウロス族をけしかけた。ケンタウロス族はカイネウスを大地の中に打ち込み、さらにその上に岩を置いて死に至らしめた。その発端は、ラピテース族の王ペイリトオスとヒッポダメイアの結婚式の最中のことだったとしている。
2人の結婚式にはケンタウロス族が招待された。当然、カイネウスの姿もその中にあった。ところがケンタウロス族は酒で酔っ払い、欲情して花嫁やその他の女性達を奪おうとしたため、会場は大混乱となった。
カイネウスは英雄達とともにケンタウロス族と戦ったが、ケンタウロス達はカイネウスに罵声を浴びせた上、女が男の振りをしているなどと侮辱した。そしてカイネウスの上に大木を幾重にも積み上げて殺した。その場にいた預言者の証言によると、大木の山の中から金色の鳥が飛び出して天に昇ったが、預言者はそれをカイネウスの魂だと信じたとされる。
という、例によってややこしい話だが、目を左側に移していくと、上の一部始終が描かれていることが分かる。小さいが、左上隅に金色の鳥に変身して飛翔するカイネウスの魂が。
自作の前でのT画伯。愚亭とは、横浜からマルセイユまで、同室だった。
毎度、その豪快というか、天才的な画力に圧倒される春田光一の作品「波打際」。従来は競馬のシリーズだったが、こうした絵は初めて見た。一言で素晴らしい。
これもいつも注目している大鎚 隆氏の作品、「2017年4月1日海風」この方は従来から一貫して波や浜辺を描いて来ている。
これも注目作品。横須賀 幸正氏。「わだつみの」今回は変わったフォルムだ。
吉田照美も常連。
珍しいヴェドゥータ作品。「ブリュールの夕景」。ドイツ北部の町らしい。
その後、いつものように、新宿に移動して、銀座アスター新宿賓館で昼食会、さらに、「らんぶる」でコーヒータイム。カナダ在住の会員もそこから参加。遠来の客は、いつも嬉しい。モントリオール在住で、今回はクリー族(北米先住民)の話を興味深く伺った。