170529 こういうすごい作品が出てくるから、邦画にも日頃からしっかり目配りしておかないといけない。
降旗康男X木村大作に加えて、この豪華キャストだから、それだけで、もう見たいと言う衝動、抑えがたし。期待に違わず、上々の出来栄え。
25年前、多感な少年期をある施設で共に過ごした篤(岡田准一)、啓太(小栗 旬)、悟(柄本 佑)3人、ある凄惨な事件の結果、以後、お互いに一切会わないことを、面倒を見てくれていた母親代わりの女性、涼子(安藤サクラ)に約束させられる。
その後、別々の道を歩んだ3人が、故郷の富山で相見える。それも、悟が殺されると言う展開の中で。
ラストシーン近く、25年を経て、やっと会えた涼子は、交通事故で相手が誰だか分からない状態になっている。それでも、自然にその胸に顔を埋める篤(岡田准一)の表情には、安堵感がみるみる広がって行く。
99分間、スクリーンに浸りっぱなし。脚本がしっかりしていて、どの場面も揺るぎがない。会話の流れも自然だし、カメラワークは天下一品。キャスト陣も皆上手い!
冒頭、昔のスタイルで、クレジットが出てくる。バックに流れる千住 明作曲のスキャットが流れる(ソプラノ市原 愛の歌唱)が、これもなかなか良い。エンドロールでも、再度、詳細なクレジットが示されるが、撮影者の中に岡田准一が含まれていた。木村大作が敢えて岡田に一部撮影させたらしい。
少年3人がある事件をきっかけにバラバラに生き、25年後に再び別の事件で相見えるえると言うとクリント・イーストウッドが撮り、ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケビン・ベーコンが出演した「ミスティック・リバー」(2003)を思い出す。しかも、成人した一人は警察官で、かなり似た展開だが、これは偶然なのか。
#29 画像はALLCINEMA on lineから