170909
合唱仲間から無料コンサートの耳寄り情報を得て、ジリジリ照りつける中、めぐろパーシモンホールまで出かけた。
お目当は、応援している高橋絵理が登場する第二部。二期会マイスタージンガーはバリトンの松本宰二が主宰するユニットで、結成して多分十年以上のはず。当方も、正確に覚えていないが、ミューザ川崎で聞いたのが初めてのような気がする。当時の顔ぶれは松本宰二以外、全員入れ替わっている筈。
今回、ソプラノの盛田麻央、テノールの高柳 圭は多分初参加だと思われる。演目や、歌うスタイルは、ずーっと変わらず、とにかく聴衆をいかに楽しませるかの一点に集中していて、どんな客層にも絶対に受けるから、やはりその努力たるや大変なものだろう。
一人ずつ自己紹介でのテノール岡本泰寛の”拍手の伝道師”は、すでになんども目撃しているが、その度に笑わせてくれるから、大した芸なのだ。たかが拍手だが、その叩き方について、いちいちごもっともな講釈。今日も大受けだった。
(⬆︎斜めにスキャンした上、ピアノの水戸見弥子が一部切れてしまい、申し訳ない!)
演目はどれもほぼ定番で何度も聞いており、どれも素晴らしい味わいだが、今回、とりわけ印象に残ったのは、八声による武満 徹の「恋のかくれんぼ」と、高橋絵理と盛田麻央による贅沢な二重唱「私のお父さん」である。武満のは、ほぼ円陣を組んだ形で、互いの声を聞きながらの演唱には痺れまくった。「私の・・・」はもちろんソロで歌われるアリアだが、二人の声質をうまく絡めての見事な編曲で、素晴らしいハーモニーも楽しませてもらった。
#56 (文中敬称略)