ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「フライト・クルー」@Amazon Prime

230222 EKIPAZH(ロシア語でクルーのことか?)2006 2h18m 監督・ニコライ・レベデフ 

珍しいロシア製のパニック・ドラマ。迷いました。でも評価がそこそこ良かったので、観ることに。まあまあでした。ロシア製にしては、というのは言い過ぎですが、よくできていました。ツッコミどころ、満載でしたが。(笑)「そんなのありえないっしょ?!」て場面がかなりあちこちに。

いかにもハリウッドが作りそうな内容です。これ、ロシア国内では2度目となるIMAX 3Dで撮影されたものらしいですよ。だから、相当な自信作のはず。それはその通りで、見事なCG効果が存分に画面にみなぎっていました。

火山爆発した島に普通の民間機がたまたま近くを通っていたので救援に向かうという、まずその設定、無理ありますよねぇ。ロシアみたいな国は軍用機など無数にあるはずで、なんでまた一般市民を積んだ民間機が救援???ってなりますよね。

案の定、無理やり着陸したはいいけど、機体は大破。島民を救援するどころか、そもそも滑走路まで火山からの溶岩が流れ込むという非常事態ですから、飛べ立てないはずなのに、飛ぶんですねぇ、これが。ラヴァが真っ赤になって地上を這うように流れている上を、ですよ。タイヤがまず燃えます。そのくらいのこと、小学生でも分かるけどね。いちいち構ってたらきりがないので、大目に見て、展開を楽しんだ方がいいでしょう。

たまたま飛べそうなオンボロ貨物機に乗客(避難民)を乗せ、ぎりぎり飛び上がったものの、これが燃料不足で、なんとなんと、これまた近くを飛んでいた民間機に高度・速度を合わせて、かごで空中移動というアクロバット救助ですよ。多分、理論的には可能でも、実例はないと思います。案の定、何人かは途中で空中に放り出されたりで、阿鼻叫喚の地獄図絵。

それにしても、機体に表示される航空会社の名前がどこにもなく、また空港もどこか特定されないよう、一切固有名詞らしきものが映らなかったのもさすがロシア製とヘンなところで、感心しました。結論、よほどパニック映画が好きか飛行機好き出ない限り、おすすめしません。