230713 CORRO DA TE(君のもとに走る)2022
つい先日見た「ノスタルジア」主演のピエルフランチェスコ・ファヴィーノが、今度は女たらしの会社経営者、それもかなりのチャラい役で登場しています。
見初めてしばらくすると、既視感たっぷりに。それもそのはず、仏映画、"Tous le monde debout"「パリ、嘘つきな恋」(なんともお手軽な邦題!)のリメイクと判明。でも、イタリアの香りいっぱいに作っていますから、これはこれでリメイクを気にせずに楽しました。
この主人公ジャンニ、アジア人や障害者に対する蔑視を隠そうともしない、ま、言ってみれば嫌なヤツなんです。それがどうでしょう、出会ったのが車椅子の女性、これがなかなかの美人であり、ヴァイオリニストであり車椅子テニスの名手という設定ですから、彼はひとたまりもありません。
ただ、スタート地点が悪かった。彼自身がひょんなことから車椅子姿でいる時に出会った隣人アレッシアにムラムラといつもの感情をたぎらせるものの、気がついたらその姉を紹介されることに。この姉、キアーラが車椅子の障害者で、まんまとはめられてしまったかと思ったのも束の間のことで・・・。
終盤、みんなでルルドへバス旅行というあたりから、いささか安っぽい展開になっていったのは否めません。ま、それでも結構楽しめた作品。主人公にはファヴィーノよりスカマルチョがぴったりという感じでした。キアーラを演じたミリアム・レオーネは初めて見ましたが、Che bella!
それから、色彩が全編を通してすばらしかった。とりわけコスチュームの色合い、色合わせがこれぞイタリア!感、満載だった。