ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

ラフマ2@ミューザ川崎

230729  フェスタ・サマー・ミューザ、第3弾はラフマニノフP協2番とシェラザード。

今日も完売!5階までぎっしり!マスク率は装着がまだ6割と高いまま。オケの方は皆無でした。久しぶりにN響を聴きました。ここは昔ながらといいましょうか、男性優位で、弦で3割、管で1割以下という塩梅。

首席はシェラザードのメロディーを奏でた郷古 廉(すなお)さん。愚亭は初めてです。ピアノのソロは、第18回ショパンコンクールで堂々の3位となったマルティン・ガルシア・ガルシア。そうです。2位が反田恭平、4位が小林愛実となったあのコンクールです。直後に、来日して、テレビ出演もしていました。色白のスペイン人ですが、髭の剃り跡が妙に青々しているのが印象的でした。

その彼、今日は珍しくもFAZIOLIで演奏しました。この会場でFAZIOLIを見たのは初めてです。豊洲シビックホールでは何度か聴きましたが。なにしろイタリア製ですから、どうしても贔屓目に聞いてしまいまして、なかなかいい響きじゃん、と思っていたのですが、今日はちょっと違う印象でした。開演前に、よほど珍しいと思った聴衆が撮影していました。

豊洲シビックに比べ圧倒的に広い会場であること、そして満席状態だったことなど、すくなからず影響を与えた可能性はあります。贔屓目に見ても(聴いても)、あの時ほどの好印象がなく、特に低音部の響きがかなり浅く聞こえてしまったのは残念でした。

ガルシア・ガルシア(父母が共にガルシア姓のため)の力強い演奏は大変すばらしかったです。本人もかなり納得の演奏だったようですし、マエストロもお世辞でなく感動していたようでした。カーテンコールを3回繰り返し、とうとうアンコールを。ラフマニノフ前奏曲集13番、作品32-13でした。

MO.キンボー・イシイですが、姓と顔つきから日本人かと思ったら、台湾生まれのようです。幼少期、日本で暮らしていたそうですが、日本国籍ではなさそうです。詳細不明。左手の局所性ジストニアでヴァオリンから指揮に転向と上にありますが、何が災いするか幸いするか分かりませんね。そのままヴァイオリンやっていて、大成したかどうか。

見て聞いた限りでは、うまい指揮振りだったように思われました。尤も1回しか聞いていないから、滅多なことは言えませんね。確かに!それにしても、何度も聴いているシェラザード、実はとてつもなく難曲であると改めて認識した次第。リズムが変幻自在で、東洋調、中東調が絡み合い、とりたてて管楽器とパーカッションをフィーチャーする場面が多かったようです。

鳴り止まぬ拍手に応えてアンコールに「熊蜂の飛行」をさらりと演奏しておひらき。万雷の拍手。