ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

「約束 名張毒ぶどう酒殺人事件 死刑囚の生涯」

監督:齊藤潤一 昭和36年(1961年)、三重県名張市の集落、葛尾で実際に起きた毒ぶどう酒殺人事件を扱った話。戦後犯罪史上、唯一無罪判決が逆転で死刑判決となったケース。死刑囚奥西勝は現在86歳で、既に44年も三畳の独房にいて、いつ死刑執行されるか怯える日々。

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⬆あぁ、今朝も生きている!もう夜が明けなくてもいいのに。

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⬆人権擁護団体代表の川村富佐吉に励まされて、希望の灯を点し続ける。「奥西さん、しぶとく、しぶとく生きて、次は是非拘置所の外で会いましょう。これは”約束”ですよ!」

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⬆母、奥西タツノは息子の釈放を願って祈り続ける。樹木希林、さすがの演技だ!

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母死亡の報に接して嗚咽する奥西勝。現在80歳の仲代達矢、凄い演技だ。因に母親役の樹木希林は70歳。

それにしても、この作品を見ると、無菌培養された世間では極めて優秀とされる裁判官が、まるで血の通わない判決を出しているのが、本当に許せないという怒りが改めて湧いくる。

 

この作品は現在東京では新宿のシネマートのみ(名古屋、大阪も単館)で上映されているのがもったいないと思うほどの作品であり、もっと大勢の人に見て欲しい。

 

#24 画像はALLCINEMA on line