ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

二期会ゴールデンコンサート@津田ホール

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48回目とは驚いた。今回が津田ホールでの最終回というのもちと寂しい。このホールも消えて無くなるというのだから、来年以降は、どこを使うのだろう。規模からすれば、紀尾井ホールイイノホール、芸大内の奏楽堂あたりになるんだろうか。

それにしても、いつもながら、綺羅星のごとき出演者による演奏会は実に贅沢で至福の一時である。今回は東日本大震災復興祈念としては、4回目となる。出演者も毎年少しずつ変わっているが、新人から大御所まで幅広く網羅されていて、さすが二期会である。

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進行役の佐々木典子さんと黒田博氏が登壇。黒田氏、なんと杖をついているではないか。一瞬、よからぬ病ではと疑うも、ご本人から稽古中に怪我をしたとの報告に、会場に安堵のため息(大げさ)。

まずは中堅組からスタート。澤畑さん、ピンクのドレスもよく似合うし、歌声にも気品が感じられる。黒田氏も昨年京都で聞いた椿姫の時よりずっと良い。

加耒さんは、黒田氏によれば、今回出演者中、最年少、最軽量とか。確かに、こんな細い身体だから、結構高音を得意とするテノーレ・レッジェーロかと思うとさにあらず。バリトンなのだ。

嘉目さんは、深紅のドレスに、黒髪を日本人形風にまとめた髪型で登場。相変わらず舞台映えがする若手ナンバーワンだろう。

山下さんの衣装もなかなか素敵だった。一見してイッセー・ミヤケのプリーツ・プリーズの黒のパンツルックに、茶系のストールをまとって登場。歌のうまさは抜群である。

青山貴さんは、相変わらず福々しい顔でいながら、野太い声で素晴らしい歌唱を披露。小原啓楼さん、一昨年、アプリコ第九で共演(?)した仲で、親しみを感じてしまう。彼のNessun Dormaは絶品だった。

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私は街のなんでも屋」だが、これは現在の黒田氏には高音がちょっとキツすぎると感じた。澤畑さんの「私の大切な与ひょう」はゼッピン。大倉さん、現在62歳らしいが、よく声が出ている。伊原さんは今年70だそうで、カルメンを歌って45年というから、凄い!進行の佐々木さんが尊敬たてまつるのも無理はない。なにせ恐れ多くて伊原さんとか直子さんとは呼べないというぐらいだもの。結局直子サマと。

最後に聴衆もリフレインのところだけ加えて、全員で「花は咲く」を大合唱で幕。福島出身の小原啓楼氏、必死に涙をこらえる姿が印象的だった。

facebookに掲載された集合写真をお借りしました。

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