161211 第九三昧の日々が続いている。
3年前にアプリコで第九を、そして今年の夏に芸大ホールで海の日のチャリテイーでロッシーニの「小荘厳ミサ曲」を一緒に歌った仲間が出演する荒川第九へ。浅草線、日比谷線、都電を乗り継いで、サンパール荒川大ホールへ。
前半は荒川区の児童たちの歌う合唱団の演奏。なかなか可愛かった。バリトンの米谷毅彦氏が指導していて、指揮は客席のレベルから振ってらしたのが面白かった。なるほど子供達の上背を考えると、この方がお互いにアイコンタクトを取りやすいのだろう。
マエストロはいかにも現代の若者風という感じで、爽やかな印象を残した。区民交響楽団は1994年結成だから20年以上経過していて、安定感を増しているようだ。ただ、今日の演奏に関する限り、特に管楽器にはもうちょっと頑張って欲しいと思った。さらにティンパニーの位置が下手のやや手前にあり、響が浅くなるように感じた。全体のバランスがイマイチかなぁ。それと、3楽章あたりまで、テンポがかなり早いのが、やや落ち着かない気がした。
ソリスト陣、誰一人知らない歌手ばかり。それもそのはず、音大の修士課程在籍中を含め、若手で揃えている。でも、うまさはベテラン並みで、たっぷりソロ部分を堪能した。
荒川第九も、墨田第九(国技館の5000人)同様、もう30回を超えているというから、この区も音楽活動はかなり盛んなようだ。合唱の出来栄えはお世辞抜きで、素晴らしかった。声がよく出ていたし、メリハリもあり、羨ましいほど。自分たちの時(来年1月)は、こんなにうまく歌えるかなと不安になったほど。
花束を抱えて、袖に引っ込むソリストたち。中央はマエストロと、合唱指導のテノール、志田雄啓(しだ・たけひろ)氏(左)
荒川区の名前の入ったTシャツに着替えて再登場のマエストロ(右)と宣伝役を買って出た志田さん。
荒川区もこうした活動にはすこぶる熱心で、もっと来たいのだが、大田区からだとちょっと距離がある。そう言えば、冒頭挨拶に立った荒川区長さん、なかなかユーモラスな方で、嫌味なしに、うまく荒川の宣伝をされていた。因みにサンパールは最近改装したそうだが、椅子の座り心地は、航空機のファーストクラス並みって、ほんまかいな。
この後、都電荒川線、日比谷線、浅草線、池上線を乗り継いで、雪が谷大塚の練習会場へ。練習終了は九時過ぎ。今回で、合唱団単独の練習としては最後。やはり全体に調和が取れて来ているのがよく分かる。途中、給水ゼロだったから、帰宅後のビールのうまさは格別。
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