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ぐらっぱ亭の遊々素敵

2004年から、主に映画、音楽会、美術展、グルメなどをテーマに書いています。

鳥獣戯画展で180分待ちを体験

美術

150529 こんな体験は二度とごめんだ。上野のトーハク平成館で開催中の鳥獣戯画展、正式名称は、特別展「鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─」といい、鳥獣戯画は、数ある展示品のほんの一部であることが分かる。とは言え、会場に足を運ぶ人の大半、と言うかほとんどは、鳥獣戯画がお目当てであることは明白。→この展覧会の詳細概要

事前情報で、込み具合が前代未聞(モナ・リザツタンカーメンに次ぐらしい)に近いことは聞いていたので、午後8時までやっている金曜日を敢えて選び、サラリーマン達が仕事を終えて出てくる前、主婦たちが夕食の準備で帰らざるを得ない時間の後ということで、4時に会場に着くようにカミさんと家を出た。

予定通り、4時過ぎにトーハク到着。外で傘を差しながら待つこと、10分。館内へと、まずはここまでは順調である。さらにその後も第1第2会場を見て、残すは甲巻だけとなったところで、ほぼ1時間。ここから前代未聞の難行苦行が始まる。

出てくる前にネットで調べると、待ち時間150分となっていたのに、徐々にこれが減ると予想していたら、とんでもない、いつの間にか180分!!!既に並び始めているし、このままオメオメ帰るのも癪なので、並び続けましたよ、ハイ。カミさんなど、途中で気分が悪いなどと言い始める始末。

そして、ついにその時が。

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もっとも有名な絵柄がこれ⬆︎。甲巻のすべてがそこにあるのでなく、前期・後期に分かれての展示だから、現在後期を展示中ゆえ、前期のものは写真パネルでの紹介。そして本物の後期分は長さにして、約5m!! 時間にしてわずか5分!!!この5分のために180分でっせ。

ま、でも普段、高山寺に行っても、これだけはレプリカしか見られないのだから、これは素直に喜ぶべきであろう。われわれは学校で鳥羽僧正の作と教わったが、それを示す資料はどこにもなく、実際誰が描いたかは不明のまま。甲乙丙丁とそれぞれ描き方が明らかに異なり、それぞれ別の人物が描いたとされる。いずれにしても、やはり甲巻の出来がベストであることは素人目にも明らか。

筆一本で、あの時代(平安末期〜鎌倉初期)に、即興的にスラスラと描いてしまう筆力と想像力には、ただただ感嘆あるのみ。

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⬆︎並び始めてまだ30分ぐらいだから、表情にも余裕が見られるが・・・この後、皆、判で押したように表情が消えていく。高齢者や幼児が特に気の毒だった。中には1時間以上も並んでいながら、脱落していく人もチラホラ。約束があったり、用事のある人は、やむを得ないよねぇ。

どんなお宝であっても、もう二度とこのようにしては見たくない。カミさんも出てきた時は疲労困憊、すっかり不機嫌に。やはり映画と展覧会は一人で行くに限ると、改めて思った次第。